ここ最近は雨の日が続いており、すっきりしない毎日ですね。
湿度も高く、常に汗をかいているかのように服も張り付く感覚で、なるべくサラッとした軽い・風通りの良いものを着たいと思えば少し肌寒かったり。
当院は土日祝日関係なく診療していますが、6月は祝日も無い月なので疲労が溜まってきている方も多いのではないでしょうか。
コロナウイルス感染も、関東だけでなく東北地方でもまた増えてきているようなので、体調管理を今一度しっかり行っていきたいですね。
我が家の猫は、このところ抜け毛の時期ということもあり、毎日のように毛玉を吐いているのですが、ひどい話 吐いたものに速攻でカビが生えているようで、院長は来る日も来る日も病院裏の部屋の掃除を強いられています。気づかれないような場所に密かに吐いているため、気づくのが少し遅れると・・・もう悲惨です。
このように、カビにとっては喜ばしいこの季節。ワンちゃん猫ちゃんの真菌感染症も増えてきています。真菌とは酵母やカビのことです。
下のお写真は皮膚糸状菌感染を判定するキットなのですが、黄色い培地(カビを生やすベース)が赤く変色していると皮膚糸状菌陽性と判定できます。
まだ検査して間もないものも多数ですが、このように真菌感染疑いの子のご来院が増えています。
また、マラセチアという真菌による皮膚病や外耳炎も多くなっています。
この時期は特に月一のシャンプーやお耳掃除で皮膚のコンデションを整えてあげるのもよいかと思います。
適度な皮脂も真菌・細菌感染予防には大切な要素です。あまりに頻回なシャンプーは逆効果になることもあるため、ご心配な場合はシャンプーの種類から回数をかかりつけの獣医師にご相談することをお勧めします。
余談ですが、院長も私も大学時代に微生物学研究室に所属していたのですが、そのとき下の学年の実習の用意を研究室の学生で準備をする中で院長は真菌実習の担当をしていました。
もちろん真菌は胞子が飛ぶことから、細菌を培養する培地にも容易に入り込みコンタミネーション(実験汚染)してしまうため、他の研究実験が終了してからでないとその実習のための準備やプレ実験を行うことができず、人気がなくなった夜の実習室で学生時代の院長が独りで黙々と作業していた姿を思い出します(;^ω^)
我が家の家の近くの草むらには多数のキノコがたくさん生えていますが、きのこも真菌類の1つです。
この天気・湿度で半端ない勢いで生えています。
獣医学科では食中毒などについても学ぶので、キノコについて学ぶ講義もあります。
空気中を漂う胞子により近づくだけでも危険なキノコもありますし、お散歩などで草むらに行くワンちゃんは誤食に要注意です。
マダニ感染の危険性もあるため、お子さんやワンちゃん、大人の方でも草むらに入る際は十分にお気を付けください。
うちの子も含めて、キノコって見た目が面白いので触りたくなってしまう見た目なんですよね。。
空気中の胞子に触れただけでも危険なカエンタケは、もともとそこまで自生が多いものではなかったようですが、近年増加傾向にあり、仙台市内でも確認されているとのこと。
動物の皮膚病のお話から、キノコのお話にまでなりましたが、ここ最近はたくさんの危険なものが増えているので、ご家族でも一度病気のお話から身近にある危険なものについてお話しする機会があってもいいと思います。海ではカツオノエボシが増えているというニュースを見ました。カツオノエボシも子供たちやワンちゃんが興味本位で触ってみたくなる色形をしているのでご注意を!