先週は、涙涙の1週間でした。
というのも、先週の火曜日は院内・院外共に動物たちの容態の急変が相次ぎ、病院の猫として面倒を見ていたアメショさんも亡くなってしまったからです。
病院にいらしたことのある方は、もしかしたら一度はこの猫さんに会ったことがあるかもしれませんね。
インスタでもちょくちょく登場していましたが、とても人が大好きな子で、初めての人にもフレンドリーにスリスリ近づいていく子でした。
人の輪の中にいるのが大好きだったので、お昼ご飯の時には、みんなに囲まれたところを選んで佇んでいました。
この椅子が好きなのか、私がこの椅子に座っていた時に、『ちょっとどいてよ〜』とジェスチャーで合図してきたこともありました(笑)
なかなか体が大きいので、椅子から体がはみ出てしまっていました。
時にはセミナーも一緒に受けたり、、
時にはお預かりの子の様子をチェックしに行ったり、、
人だけでなく、猫にも犬にも、どんな動物にもフレンドリーに接することができる子でした。
お泊まりの子の遊び相手になっていたこともありました。
大人の動物、子供の動物をしっかり理解しているのか、加減も調整して対応してくれていた、とても頭のいい子でした。
まだこのアメショさんは若いのですが、腎不全を患っており、病院の猫としている間も、調子のいい時と悪い時を繰り返していました。(下の写真はボンレスハムのように犬舎からお肉がはみ出てしまっているところを激写したもの。)
調子の悪い時は、顔色からして具合の悪さが顕著でした。
当院にあるゼブラ柄のクッションやブランケット(我々が大学の頃に買ったもの)がアメショさん用に使われているときは、院長から『シマシマonシマシマだな!(笑)』といじられることもあったシマシマ模様のアメショさん。
亡くなった後、元のご家族の方から聞いたお話では、お家では首輪を嫌がり絶対にさせてくれなかったとのことでしたが
Wan and only dogclubさんにてオーダーメイドで作ってあげたこの首輪、つけてあげた時はとても誇らしげにしていたアメショさん。
“郷に入っては郷に従え”をちゃんとわかっていたのかもしれません。
亡くなる数日前から格段に調子が悪くなっていたのですが、それでも獣医さん体験のときにベットから出ていきて輪の中に入ろうとしていたアメショさん。
思い出すと、アメショさんのその愛らしさと優しさ、可愛さに、まだまだ涙が出てきてしまうのですが、この子は元のご家族やスタッフ、病院にいらっしゃるお客さん、来院される患者さん、たくさんの人たちに可愛がられて、短いけれどとても愛に溢れた一生を送れたと思います。
動物たちは、どんな時でも愛情を与えてくれた人を信頼して、命を託してくれています。
自分の選択したことが、その子にとって本当に良かったことなのか、生きている間どんなに一生懸命にしてあげたとしても、後悔が残ってしまうことはあるかもしれません。
しかしこの子の眼差しのように、動物たちが見ているのは飼い主さんやしてくれた人の心の中だと思います。
この子が亡くなった日は休診日で、きっと自分に時間が割ける日を待っていたのかな?と思います。
その日の朝、我々が見守る中息を引き取りました。最後は少し苦しそうでしたが、名前を呼ぶと目を見て、院長のことも認識して、しっぽで最後の挨拶をしていたのが印象的でした。彼なりの、納得した旅立ちだったと思います。
木曜日、火葬を終えて骨となって病院へ戻ってきましたが、きっとあの子もこの花のように、そっと今でも私たちのそばにいてくれていることと思います。
院長から、ベストアメリカンショートヘアー賞を受賞した猫さんに相応しく、スタッフにもたくさんの幸せを残してくれたアメショさんのことをずっと忘れません。