本日のスケーリング(歯石除去)の子です。
一番歯石が付きやすいのは裂肉歯と言われる、上顎の第4前臼歯なのですが、この子は全体的に歯石が付いており、歯肉炎もひどく、切歯(前歯)も、歯石でなんとか繋がっている。というような状態でした。
このため、ほぼ歯を抜くことに…
歯がないと食べ物を食べられないのでは?とご質問を受けることもありますが、残したままにすると、その周りの深い歯周ポケットにまた食べカスが入り込み、嫌気性菌が増殖してしまうので、スケーリング後もすぐまた口内環境が悪くなってしまいます。
抜歯後、しっかり穴を塞ぐため、抗菌軟膏を入れた後縫合します。
ポメラニアンさんをはじめ、チワワ、ダックス、パピヨン、トイプードルなどの小型犬は歯石が付きやすい犬種です。
乳歯が残ったままになっている場合も歯石が付きやすくなってしまいます。
歯石は2,3日で形成されてしまうので、毎日の歯磨きが大切ですが、小さい頃から口元を触られるのに慣れていないとなかなか難しくなります。
なんでもない普段から、口元をさわる機会を増やしてあげることをお勧めします。
このような訓練をしておくことで、歯磨きだけでなく、投薬や、動物病院での処置のときも楽になります。