皮膚病で、他の病院さんで3年くらい治療しているという子が来院しました。
身体が痒くて夜も寝られないほど、常に掻いているとのことで、皮膚も象の皮のように分厚くなっていました。
痒みで掻いていて、だんだん皮膚が分厚くなっていくのは、悲しいことに、痒みを感じさせないようにとする身体の防御反応です。
同居の子も、ここまでひどくありませんが、皮膚の痒みがあるとのことで診察をしました。
皮膚炎治療では、薬用シャンプーを使うことが多いのですが、シャンプーしたあとは皮膚の脂が失われてしまうので、シャンプー後の保湿はとても大切になります。
皮膚の脂は多すぎると脂漏症という状態で、ダニの餌になるため良くないのですが、皮膚のバリアとして体を守ってくれるものでもあるので、少なくなりすぎるのもまた良くありません。
まずは皮膚の古く悪い状態の脂をスッキリ落とし、保湿剤でバリアを作り、痒みをコントロールしながら皮膚を正常な状態へ戻していこうということになりました。
痒みが無くなって、早くグッスリ眠れる夜をむかえられますように。