2月の話題を出す前に2月が終わっていました。
3月からは健康診断キャンペーンを開催しています。今回も当院オリジナルファイルのノベルティをご用意してお待ちしております♪(一部の人には喜ばれている、ヘタウマファイルです^^;) ※数量限定なので、ご予約の方からお取置きしています。
さて、3月から動物たちの健康診断キャンペーンに向けて、2月は院長を始め、スタッフ全員と、スタッフの動物家族も健康診断を行いました。ちなみに院長&スタッフの健康診断は、医療モール内にあるタウンクリニックえんさんで行いましたよ🤗
人の方は年1回の健康診断が主流ですが、人よりも早く歳をとるワンちゃん猫ちゃんの場合は、最低年2回の健康診断が理想です。(毎季節の年4回という説もありますが、さすがにそれは難しいと思うので・・)
そして人の方でも動物の方でも、どれくらいの健康診断項目を行うかによって、結果の受け止め方は変わってくるかなと思います。
例えば、血液検査だけで評価できる病気もあれば、エコー検査やレントゲン検査を行わないと発見しづらい病気もあります。また、その時行った検査結果だけを見るのではなく、今まで行ってきた検査結果からどのように変化してきているか、今後どのように推移していくかを見ていくことがとても大切です。
健康診断の結果は、ぜひファイリングして見返せるようにしておくことをお勧めします。
院長の健康診断の結果も、若干注意しなければならない項目もあったので、妻は今後の経過に注意していこうと思っています。
↓そして我が家の大事な息子であるシハル君も、もうおじいさんなのでしっかり健康チェックを行いましたよ。
花が亡くなって、自分が一番の最年長者になったこともあり、気持ちが少し老けこんでいるシハル君・・。
せめて花と同じくらいの年齢までは元気で生きていてもらわなければ。と私たちも必死です。
昔さまざまな抗生剤による治療や長時間の手術なども経験したことや、“猫である”ということからも通常の血液検査に加え、今回もSDMAをチェックしました。
腎臓は沈黙の臓器と言われているように、70%などほぼ腎臓がダメージうけてからでないと血液検査上異常値として表れてこないのですが、SDMAは腎機能が25%低下した段階で数値として異常が表れてくるので、早期腎臓病の発見にとても役立つ検査項目です。
↓↓検査待ち中のシハル。
シハルは、元々穏やかな性格の猫なのですが、高齢とあって、体の節々が痛いので診察台から飛び降りようとせずじっとしています。
高齢猫ちゃんの約90%以上が変形性関節症を罹患していると言われていますが
中でも痛みの多く出る部分は肘と手首です。(次に腰付近。)
シハルがジャンプしない理由はこういう理由があるためなのです。
(ジャンプや飛び跳ねをすると痛みが響くので・・・)
しかしながら、こんなにも多くの関節炎もちの猫ちゃんがいると言われている中で、「体のどこかが痛そうで」という主訴でご来院される飼い主さんはとても少なく、
整形外科の内容で受診される猫ちゃんで多いのは、圧倒的に落下事故などが起こった後など、見た目からもハッキリとわかる脚の挙上(脚が地面につかない)・破行(びっこ)があってから。
慢性的な痛みがあると認識してご来院される方が少ないのは、猫が犬のように分かりやすい行動として痛みを表さないからなのです。
その点ワンちゃんはアピール上手なので、すぐに飼い主さんが気づいてご来院されるため、関節炎のサプリを継続している方もワンちゃんの方が圧倒的に多いです。
ここで、猫ちゃんを飼っていて・または飼われていた方で、高齢になってからびっこを引いていたことがある(びっこというのが差別用語とされていますが、ここではわかりやすいかと思いますので使用させていただきます。)と認識されていた方はどれほどいらっしゃるでしょうか?
おそらく事故等以外で猫ちゃんが足を引きずって歩いていたという姿を目撃された方はとても少ないはずです。
猫ちゃんが痛みとして表すのは、人が一般的に思い浮かべるような症状ではなく、
・寝る時間が多くなった
・ジャンプ力がなくなった(ジャンプしなくなった)
・高い場所から飛び降りることがなくなった
・爪研ぎの迫力がなくなった(このため爪がよく伸びている)
・トイレを変なところでするようになった
・グルーミングが疎かになってきた(皮膚の状態が悪くなった)
・怒りっぽくなった(人に触られるのを嫌うようになった)
などです。
特に一番上の“寝る時間が多くなった”は、「歳だからなしょうがないのかな・・」と思われがちですが、寝る時間が多くなるのは、夜間あまり熟睡できていない証拠で、すなわち体の痛みがあって度々起きてしまうからなのです。
ジャンプや飛び降りをしないのも、子供の頃のようなはしゃいだ気持ちがなくなったからではなく、手首のスナップを使うときや着地の時に負荷がかかって痛みが強くなるからです。
爪研ぎも、痛みのある部分を激しく使いたくはないですし、トイレもわざわざ段差のあるところを跨いでするよりかは、行きやすい場所でしてしまえ。と思うわけです。
体を捻っての毛繕いも、痛い部分を触られることも、想像すると痛みがある状態で積極的にしたいと思うことではないですものね・・・。
とはいえ、関節炎の猫ちゃんが多いと言っても、猫の投薬は一苦労なので、サプリメントを継続するにも飼い主様にとって大変なお話。。。
そこでつい先日発売されたのが、猫の変形性関節症による痛みを抑えるお注射薬である“ソレンシア”というお薬。
こちらのお注射薬は、世界初・唯一の作用機序で痛みを抑えてくれるお薬で、月1回の投薬で済むため、猫ちゃんにとっても飼い主様にとっても、通院の負担・投薬の負担がだいぶ少なく済むお薬となっています。
猫ちゃんの体や精神的負担を考えてもとても良いお薬だと思います😊
物言わぬ動物たち。その中でも特にアピール力が控えめな猫ちゃんのために、「猫の関節炎はとっても多い」ということだけでも是非覚えていていただければと思います。
当院には猫ちゃんの変形性関節症の痛みチェック表をご用意しておりますので、ぜひご自宅の猫ちゃんの関節炎チェックにお使いいただければと思います。(パンプレット等見つからない場合はスタッフまでお声がけください)
ちなみに、我が家のシハルも早速このお注射を接種しました。
接種後、院長から「最近調子乗ってる」と言われるくらいまで好調な気配を醸しています。