スタッフブログ

2023.12.03

2023年別れと出会い

今年もあと1ヶ月を切りました・・・。

ハロウィンから〜の、クリスマスから〜の、お正月。と、毎年後半3ヶ月は、お店のポップ等が早々出されることもあって、時間の経過の速さに追いつけません!

今年は秋でさえ暑い1日が多く続いたのもあって、季節の感覚も肌での実感がないまま、視覚だけ秋を感じて終わりました。(あ、あと味覚もか。)

 

そんな今年2023年を早々振り返ってみるのですが、今年は開院から5周年の年でした。あっという間だったようでもあり、思い出を探っていくと色々なことがあり、とても盛りだくさんすぎる5年間だったように思えます。

 

毎年たくさんの出会いと別れがあるものの、この2023年は、丸5年すぎたということもあって、開院前からお付き合いのあった子(院長石巻勤務・泉大沢勤務時代に診ていた子)や、開院当初から通ってくださったお友達とのお別れが特に多かったように感じます。

色々な病気を乗り越え・・また乗り越え・・命の燃え尽きる限り生き抜いた子もいれば、中には、まだまだ触れ合えると思っていた子の早過ぎる旅立ちもあったり・・・。

お別れが続いてしまうと、私自身も悲しかったり、寂しい思いが湧き出して、何もする気になれなかったり、涙で頬がびしょびしょになってしまうこともあるのですが、なぜかそんな心の状態であっても不思議とどこか優しい気持ちでいられるのは、きっとその子たちとの思い出がとても温かく楽しいものばかりだったからなのかなと思っています。

 

時折聞かれる大切な子を失った後の飼い主さんのお言葉には、

『いつまでも思い出して涙が出てしまうんです。全然あの子の死を乗り越えられていなくてダメですね・・』『笑って過ごしていなければ、天国のあの子が心配してしまう』『もう犬(猫)を見るとあの子を思い出しちゃって辛いんです。』

という、悲しみに囚われてしまう自分を否定して焦燥感を抱いてしまうものも多いのですが、

大切な存在がいてくれた日々の輝きに比べたら、いなくなってしまった後の日常に対して鮮やかさを感じられないのは至極当然のことかと思います。

そんな時は、無理に自分の気持ちに蓋をしたり、誤魔化したりしなくてもいいんじゃないかなと私は思います。

 

私も院長も、昨年長年連れ添った愛猫の花を亡くして、未だに思い出してはボロボロと涙が溢れてくることがありますが、花のことをどっぷり思い出して、その時感じるままの感情で時を過ごしていた方が、花と一緒にいられているような気がして、その涙溢れる時間も、大切な“花との時間”だな。と思えました。

 

院長は今年、動物慰霊祭や狂犬病の手続きのためアニパル仙台さんに行ったあと、『ダメだー年々涙もろくなってきてるーー』と瞳潤して帰ってきていました。慰霊祭での亡くなった子のスライドや、アニパルさんに展示しているたくさんの子のお写真を見てしまうと、グッと込み上げてくるものがあるのだそうです。

 

どんな人でも、どれだけのことをしてあげても、後悔が全くないという人はとても少ないと思います。

夫婦2人獣医という立場にあって、考えてあげられること/してあげられる選択肢を最大限にもっていても、『もっとしてあげられたことがあったんじゃないか。』『もっとこうしてあげられたら良かったんじゃないか。』と思うのですから。

 

ご家族同然に過ごしてきた大切なわんちゃんを亡くされたご家族で、『こんなにも失うのって悲しいんですか?みんなこんな思いをしているんですか・・?』とおっしゃっていた患者さんがいらっしゃいました。

悲しい・辛い・苦しい・寂しい

このどの感情もたとえ”の感情”と言われていたとしても、それは嬉しい・幸せ・楽しい・温かい を知っているからなのだと思います。

これらは全く反対の感情ではなく、常に背中合わせになった感情のはずです。

辛い心の背中にはいつも愛する存在を負っているから。それだからこそ悲しい感情が浮き上がってくるのだと思います。

そうであるならば、悲しいと感じる正直な感情を抱いていた方が、愛するあの子とまだ一緒にいられているような気がしませんか?

 

わんちゃんを亡くされて、涙ながらに『でも、きっとまた犬を飼っちゃうと思います。 犬がいるって良いですよね・・』とお言葉をされた飼い主さんがいらっしゃいました。

一緒に過ごした喜びの分、たくさんの涙が流れてしまう悲しみのさなかにいるときは霞んでしまいがちですが、今までの一緒に過ごした日々がその悲しみ以上に幸せだったということは紛れもない事実で、亡くなったわんちゃん猫ちゃんも、楽しかった日々だけを記憶して旅立っていったはずです。

 

冒頭で、2023年は丸5周年ということもあって、長年お付き合いのあった子が亡くなることの多い年だったと言いましたが、しかしそれと同時に、『また新しい子をお迎えしました!』と戻ってきてくれる方も多い年でした。「犬がいる、猫がいるって、やっぱり良いな。」そう思えるまでにかかる時間はそれぞれですが、動物たちとのお別れと同時に、飼い主さんと会うことも無くなってしまうことがとても寂しいことだったので、お父さん・お母さんたちとまたお会いできる機会があるんだということが、我々にとって、それはとても嬉しいことでした。

 

2024年はその新しい子たちとどんな出来事を共有するだろう?

そう考えるとワクワクしてきて、また来年も頑張ろうと思えます。

 

さて、“来年のことを言うと鬼が笑う”と言いますが、この年末は来年の春以降の予定について計画を練らなければならない時期! 皆さんの健康と幸せを維持できるよう、私たちに何ができるか一生懸命考えますよ!!

今年は例年に比べて暖かい冬ですが、皆様ご体調崩されませんよう、暖かくしてお過ごしください。