スタッフブログ

2024.09.25

やっぱり早期の健康診断

※こちらは春に作成していた記事となります。なんだかんだでアップしそびれていました・・・・・。

1年で一番力を入れている春の健康診断キャンペーンは無事先日終わりを迎えました。

毎年恒例でチェックしてくださっている方や、フィラリアの採血ついでに今回初めて健康診断された方など様々でしたが、今年の健康診断では本当に多くの病気・異常が早期に発見され、健康診断を勧めてよかった!!という症例が相次ぎました。

 

《こちらの記事では以下腫瘍のお写真などを掲載しております。苦手な方はご注意ください。》

 

中でも、以前から皆さんに注意を呼びかけている脾臓の異常(病気が進行してからでないと、症状として現れにくい/血液検査上で異常が発見されにくい)が7件ほど見つかりました。

そのどれもが、全く症状がなくたまたま健康診断の時に発見されたのです。

しかも、予約特典で行っているエコー検査での発見です。(予約特典は〝膀胱〟のエコー検査となっていますが、院長はついでに脾臓もチェックしてくれることがあり、全てそれで見つかっています。)

とあるわんちゃんの場合は、キャンペーン期間中にお泊まり依頼があり、ついでに健康診断のコースも行うとの流れで検査を一通り行った結果、発見されました。

小さいお子様もいらっしゃるご家庭のわんちゃんで、普段はお父様が病院に連れていらっしゃるのですが、今回健康診断で発見されなければお父様不在時に脾臓の腫瘍が破裂し、大変なことになっていた可能性も高く、このタイミングで健康診断をお勧めしてよかった!という事例となりました。(夜間に緊急事態があった時など、お子さんをどうするかで悩まれる方は多いはずです)

実はスタッフのわんちゃんも脾臓の腫瘍が見つかったのですが、それはスタッフプロフィール写真を撮るために連れてきてもらった際、ついでに健康診断もしていこうかな・・・と行い、見つかったものでした。

こちらも血液検査上は全く異常がなく、もちろん臨床症状(側から見ていて気がつくような症状)もありませんでした。

院長がエコーを当てている際に発見し、その日のうちに手術を行うことができました。

スタッフのわんちゃんは7ヶ月ほど前にも健康診断として血液検査・エコー検査を行っていましたが、その時はどちらも異常がなく、おそらくその腫瘍はそれ以降、その7ヶ月の期間にできた腫瘍と思われます。

これを考えると、やはり動物は(年齢にもよりますが)最低年2回の健康診断を!というのもますます頷けます。

ちなみに、スタッフのわんちゃんは隣接していた肝臓も病理検査に提出しましたが、肝臓も血液検査上は全く問題のない数値だったものの、病理検査では慢性肝炎との診断が出ました。肝臓も沈黙の臓器と言われるだけあり、血液検査だけで100%評価することができないということを改めて認識させられました。

脾臓の腫瘍は血腫・結節性過形成・血管肉腫・肥満細胞腫・悪性リンパ腫などなど良性のものから悪性のものまで原因は様々です。

取り切ればそれで大丈夫というものもありますし、取り切った後もその後の治療が必要なものまであります。

 

たまに耳にする「毎年健康診断はしていたのだけど、異常が見落とされていた。」という例では、内容を聞いてみると血液検査の項目数がとても少なく、確かに価格として安価ではあるけれども、その分見ている範囲が少ないために病気の発見を逃してしまっていたという問題があります。

せっかく健康診断を行ったのに、中途半端な項目しか見られない、チェックした項目をどう捉え、今後どのようなことに注意していくことが大切なのか理解できなかったとなると、健康診断を行った意味が薄れてしまいます。

仮にフルセットで血液検査を調べていて、数値上問題がないとしても、それが100%病気がないと言い切ることはできません。

数値上問題がないというだけなので、数値として表れない病気にどのようなものがあるか、血液検査だけでなくどのような検査まで行うとそのわからない部分まで評価できるのか、健康診断を行った数日後に突然病気を発症する可能性もあるということを念頭に置いて結果を捉えなければなりません。

 

健康診断を行ったら、ぜひ「半年後はどこまでチェックしてもらおうか」もセットでご相談されてもいいと思います^^

春の健康診断で秋に使えるクーポンをお配りしているのもそのためです♪ ぜひご活用ください。