今や菌に薬が効かない「ポスト抗生剤」時代に、年500万人死亡
先日こんなタイトルの記事が目に飛び込んできました。
コチラの内容につきましては、当院のインスタやブログでも度々話題として取り上げておりましたが、何度でも呼びかけていきたい内容ですので、改めてブログ記事として投稿させていただこうと思います。
当院の薬袋もリニューアルした理由としては、デザイン的な問題の他に、“お薬の使い方”に関して、皆さんにしっかりと認識してほしいからです。
特に左の黄色薬袋(内服薬用薬袋)の裏面2段目には抗生剤の注意事項について記載しています。
以前から薬剤耐性菌については警鐘されているのですが、人の方でも動物の方でも、お薬の処方時にしっかりとした説明をされることが少ないように感じます。
実際、「お家に余っている抗生剤があるから・・」と色々な方から耳にすることが度々あります。
抗生剤は細菌に対してのお薬のため、ウイルス性の病気やアレルギー疾患などには効果がなく、また少し良くなったからといって途中でやめて良いお薬でもありません。このため安易に処方されるお薬でもないですし、当然余るほど出されるお薬でも無いのです。適正量を適正期間服用しなければ、その薬に対して抵抗をもった細菌を生み出してしまう原因になってしまいます。
抵抗をもつ。ということは、お薬が効かない。ということです。
極力お薬を飲まなくて良いのであればやめてしまいたい。という気持ちもわかりますが、再度自分の免疫が落ちてお薬に頼らざるを得なくなったり、自分の身の回りの免疫力の低いお子さん・ご高齢の方、基礎疾患のある方など、大切な人が薬の力を必要とした時に使える薬剤が無いということになってしまいます。
使わないか、使い切るか。
抗生剤についてはこの2択だと思います。
抗生剤を処方された際に、しっかり処方された指示通り服用しているでしょうか?お家に余っている抗生剤はないでしょうか?
今一度お薬の使い方に関して意識を向けていただければと思います。
(NEW薬袋の裏面、是非見てくださいね。)