前回の記事の続きです。
②次にトイレのお話ですが(今回は特に猫ちゃんのトイレについてご説明します。)、これも自分に置き換えてみるととてもよくわかると思います。
さて、皆さんなら、お祭り会場などに設置されている仮設トイレと、リゾートホテルのトイレだと、目の前にあったらどちらに入りたいでしょうか?
ほとんどの人がホテルのトイレを選ばれるかと思います。(逆の人がいたらごめんなさい)
一般的に思い浮かべるイメージだと、仮設トイレは方向転換も難しいほど狭いし、不特定多数の人が使っていて臭いもこもっている。床にはトイレットペーパーなどのゴミも落ちていたり、次の人が待っていて落ち着かない・・というイメージではないでしょうか。
それに比べ、ちょっと良いところのホテルのトイレは広いし、綺麗だし、その上、良い香りや癒しの音楽も流れているかもしれない。
しかしそんな良い感じのトイレも、歩いて数歩で行ける場所にあるものと、100m先の寒くて暗い通路を歩いて行った先にあるものだったらどうでしょう? まだ我慢できるくらいだったらきっと我慢してしまうでしょう。
猫ちゃんも同じく、狭いトイレ、他人の臭いがするトイレ、汚れているトイレ、周りが騒がしいトイレは嫌!!だし、
わざわざ面倒くさいことを乗り越えて行くくらいなら、多少の尿意は我慢してしまいます。
トイレ問題は、人間都合も大きく影響してくるところなので、現実は『全て猫様のお好きなように。』と出来ないところが難しいのですが、ここではそれを理解しつつ、猫にとって好ましいトイレの選び方、設置の仕方、最低限の数をお伝えいたします。
まず、広さですが最低でもくるりと余裕で体が動かせる、体長(首からお尻)の1.5倍の広さがあること(体の大きな猫さんには衣装ケースがおすすめ)、臭いがこもらない解放的なものであること、よっこらせとまたがなくて良い浅さのもの、自分の生活圏内にありすぐ行ける場所にあること、できれば他の人(猫)が使わない自分だけのトイレがいいな。と思っています。(人も、犬猿の仲の人の後のトイレって入るのに抵抗ありますよね)
なので、頭数+1個のトイレ数が必要です。もしも猫の数が多かったり、家の広さ的にそんなに多くのトイレが置けないわ!ということであれば、最低限グループ数+1個のトイレを用意しましょう。(いくら好意的な人との共同トイレでも、トイレに入ったときに前の人の残骸があるとゲンナリしてしまうので常に清潔に。)
グループの見分け方は、〝一緒に寝ているかどうか〟です。一緒に寝ている子は仲良しランク上位の子です。一緒に遊んでいるだけでは真に仲が良いとは言い切れません。
「休み時間一緒に遊んだりはするけれど、修学旅行で同じ部屋になるのはちょっとなぁ・・・。』という感覚といえばわかりやすいでしょうか。
さらに、トイレの中身ですが、トイレの砂は小さければ小さい方が好ましいです。ゴロゴロ石の上よりも、砂浜の方が歩いていて心地良いように、猫ちゃんも細かな砂の方が好きなのです。
(↓これは昔、とあるレジャー施設に行った時の写真。大人は足裏が痛くて悶絶しました(笑) わかる人にはわかるはず!)
人間都合で考えると、砂が飛び散らない大粒の方が良かったり、上から入るタイプや深型の方が良かったり、臭いが周囲に漏れないドーム型の方が良かったり、、なんならインテリアを邪魔しない極力小さいものの方が良いかもしれません。
トイレの設置場所に関しても、洗面所や玄関、リビングなどとは別のところであれば来客時の見栄えや、衛生的にも助かる。と思っている方も少なくないかもしれません。
しかしそれは猫ちゃんに取ったら不都合なこと。特に洗面所などで洗濯機を起動させていたら、猫ちゃんにとってはうるさくてトイレどころではありません。
人間と猫たちが一緒に生活して行くので、お互いの意見を擦り合わせながらその家庭にとってベストなトイレを決めていくことにはなりますが、猫ちゃんが気軽に行きやすいトイレを作ることが病気予防の観点からはベストです。もし膀胱炎を繰り返しがちな子がいたら、お互い話し合いの上、少しだけでも猫ちゃん寄りのトイレ改造計画を遂行しても良いかもしれません。
猫ちゃんが今のトイレを気に入っているかどうかは、
①トイレが終わった後、砂をかける時間を十分にとっている(ちゃんとトイレに長居できる)
②トイレの縁に手をかけていない(十分な広さである)
などの行動から伺い知れます。
こんな状態↓は、「早くトイレから出たい」と思っている表れです。※寿住(すずみ、通称:ミン)
↓もうこれなんて最悪です。 人で言うなら、早く出たすぎて、すでにトイレのドアを開けちゃっているくらいの状態。
彼にとったらここは仮設トイレレベルなのでしょう。なんなら息を止めてしているかもしれない位です^^;
と言うのも、我が家の4匹の猫の中で上↑の茶色い猫の穂垂(ほたる)がグループから外れているので、彼は極力このトイレを使いたく無いのですね。
決してシャーシャー喧嘩をしたり、いがみあったりしているわけでもなく、たまーに一緒に遊んだりもするのですが、一緒に寝るということはありません。
さらに飛び出るようにトイレから出てきたり、出てきた後に手や足をバババッと振っている素振りがあったら、「うわ〜ばっちかった!(汚かった!)」という意味です。
現在我が家には家のあちこちに5つトイレを設置しているのですが、いろいろな要素が原因で、穂垂の満足いくトイレは残念ながら0。 以前はトイレのトラブルはそこまでなかったのですが、彼が長期入院したことをきっかけに、より他3人との溝が深まり、穂垂は退院以降トイレを失敗するようになってしまいました。
きっと休み明け学校に来てみたら、話についていけなくなっていたという感覚なのでしょう。
我が家ではこれ以上トイレを増やしても穂垂専用のトイレにはならないだろうし(何も考えない無礼者の蜜季(みつき 通称;ツチ)が真っ先に使うだけと推測されます。)、場所的にも管理的にももう難しいので、おしっこを失敗しても良いようにペットシーツを貼る対策で妥協することにしています。
猫のトイレの失敗は矯正しようと思ってもなかなか難しいもの。人間都合を0にしても人が辛いし、猫都合を0にしても猫がストレス。
知識を持っている中で、妥協できるところはどこなのかを考えて、トイレ問題を一緒に解決できたら良いと思います。
〜最悪なトイレ環境のおまけ〜
トイレ中、天敵がいないということも大事な要素^^;
いつ襲われるかわからない状態で、おちおちトイレも入っていられません😭💦
〜とある日の会議〜
トイレ中に襲ってくるし、冗談にならない冗談を言ってくるし(悪ふざけがすぎる)、良い加減長老(至花シハル)からも「穂垂に苦言を呈してほしい」という会議が、ある時開かれましたが、結局太刀打ちできなかった3人でした。
↑言わせたミンは知らぬふり。自分に火の粉が飛ばないように佇んでいます。
↑穂垂の黄金の左手が至花を直撃。
ミンはとことん他人のフリをします。
まぁ、でも何だかんだ仲良くやっている4人です。