梅雨に多い病気?!
花との思い出話の途中ですが、
ここでちょっと違うお話を。
今年は梅雨があっという間に終わっちゃったねーー!!という会話があったかと思ったら、最近また雨の日が多く。
晴れていたかと思いきや急な豪雨と雷。など、ハラハラする日もありますね。お洗濯を外干しされている方は気が気じゃないかと思います。
当院の洗濯物は基本的に室内干し(あっという間に乾きそうなお天気の時は外干し)ですが、6月7月、湿度が上がる季節は全く乾かず毎年途方に暮れています。毎回思うことですが・・乾太くん、欲しいなぁ。
さて当院におきましては、毎年梅雨時期は高確率で子宮蓄膿症の子が来院されている印象があるのですが、
今年も早々梅雨が終わったといえ、梅雨再来?と言われているここ数日、高湿度&雨の天気の日が続いておりましたら、、やはり子宮蓄膿症の子が続いてご来院されています。
気圧・湿度・気温と病気との関連性。。統計を取ったらどうなるでしょう?
私個人、統計学はとてもとても苦手なのですが(数学は得意だったのに、統計学は壊滅的でした。。)統計の計算って、できるようになったら面白いんだろうなぁ!と未だに乗り越えられなかった統計学の壁に指を咥えています。
とはいえ、命というものは神秘的なものですから、地球と繋がっている可能性は否定することはできません。統計学で有意差有りにならなくても、もしかしたらこの時期は子宮蓄膿症多いよ!という病院さんが他にもあるかもしれないですね。全国の動物病院さんにもアンケートとってみたいです^^;
子宮蓄膿症という病気は、子宮に膿が溜まる病気なので、避妊手術(子宮・卵巣摘出)を終えている子の場合、この病気にかかる可能性は0ですが、もしも避妊手術を終えていない子の場合は気を配っていただきたい病気です。
なりやすいとされている時期は、発情後1〜2ヶ月。
特に出産経験のない高齢犬は要要注意です。
(一番最後に子宮蓄膿症になったわんちゃんの摘出された子宮のお写真が載っています。苦手な方はお気をつけください。)
膣から膿が出ていれば、飼い主さんが異常に気付きやすいですが、閉塞型の場合は、子宮の中に膿が溜まり続け、子宮が破裂してしまったり、敗血症から多臓器不全に陥ってしまいます。
膿が出ていない場合、外からは明らかな異変が分かりづらいため、「ちょっと元気がないけど、この天気だし、食欲湧かないのかしら・・」と数日様子を見ていることも多い点も厄介なところ。
もしもこの病気のことを頭の片隅に置いていてもらえたら、『もしかして・・・』と病気に気付きやすいかもしれません。ぜひ覚えておいてください。
また、お願いしたいとこは、ご自宅で余っていた抗生剤などはむやみに飲ませることは避けてほしいということです。
耐性菌の問題も然り、抗生剤の取り扱いについては注意が必要で、場合によってはその使用によって細菌の細胞壁が破壊され、細菌毒素が放出されてしまうことがあるため、出された抗生剤は、出された症例に対してのみ、指示された日数を飲み切るようにお願いいたします。
余談ですが、抗生剤やその他の錠剤は、高温多湿・直射日光環境を避けて保管することをお勧めします。
冷蔵庫は庫内の場所によりますが、扉の開け閉めにより結露を生じやすい可能性があるため、薬の劣化が懸念されるためお勧めしません。(シロップや座薬など冷蔵保存を指示されているものを除いて)
来月は8月。お盆の連休をとられる動物病院さんも多いかと思いますので、異変があったらお早めに。。(なぜか病院が休みの時に限って体調を崩す・・ということもありがちなので、そうなった場合にどの病院にお世話になるか、先にチェックしておくといいですね!)
当院の8月の連休は毎年恒例で上旬に取っております。(臨時休診:8月2、3、4日) お盆期間は診療時間の変更はあるかもしれませんが、診療予定ではおります。
ただし、お盆前後は業者さんがお休みに入り、ご飯の注文は致しかねますので、できれば在庫状況を確認し、7月中にご連絡いただけると助かります。
では、飼い主さんも体調崩されませんよう、ご自愛くださいね。
↓↓子宮蓄膿症の子宮の写真があります。苦手な方はご注意ください。
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パンパンに膿が溜まっています。(これでも完全閉塞になっていなかったので溜まっている量は少ない方かな・・)
花との思い出 〜②学生生活、そして卒業〜
①でお話したような流れで我々の花との生活がスタート。
花を保護した後も、他の犬・猫を追加で保護したことはありましたが、花は手のひらサイズの小さな子猫にまでシャーっ!と威嚇をし、我が子以外は認めない!という態度を取っていました。
しかし、息子の至花は花からの愛情を一心に受け育ったせいか、他猫に対してもとても愛情深く接することができ、途中保護した子猫(衣(コロモ)ちゃん)にも優しく接してお世話をしていました。
(↑柄が似てるけど兄妹じゃないよ?)
花にいびられつつ、至花が守ってくれたおかげで衣(コロモ)もスクスク成長していきました。
側から見ていて、よくある嫁姑関係のようでしたね・・・==;
花を保護して半年ほど経った頃、私は体調を崩し、愛護活動の部長を降り、サークルを辞めました。(そのポロリ愚痴話はブログのどこかで書いたような?)
なので、花親子と暮らした保護動物は成猫の茶トラ1匹と子猫の衣ちゃん、そして黒いラブラドール1匹だけでした。
この時から、花は“他の子猫は受け付けない猫”というイメージがつき、我々の中でも「花が死ぬまでは他の子飼えないね。」というルールが暗黙の了解として根付いたわけです。
《息子には潰されてもジッと耐えられる激甘な母なのに。。。。。》
大学2年次から飼い始め、月日は流れその4年後、大学6年生にもなってくると、国家試験の勉強に費やす時間が多くなり、自宅学習のスタイルにしていた私たちは猫と一緒の時間も増えていきました。
みなさんも経験があると思いますが、猫って、PCや勉強していると目の前にきて手元を塞いだりするじゃないですか。
花も至花も例外ではなく、よく勉強しているとテキストの上にもれなく寝転がったりしてきていました。
至花は私派でしたが、花は日下派でした。
自分に注目してほしいからなのか、応援していたのか(多分それはない)、
勉強中は眠気か猫との戦いがもれなくついてきていました。 テキストが見えないので邪魔でしょうがないんですよ!笑
同時にやる気も削がれます。
(↑猫にも読めるものなら読んでみたいという気持ちがあったりして?????)
学生生活は長かったですが、猫たちとの思い出で一番強く思い出されるのは、この国家試験のため勉強していた期間です。
そんなこんなで勉強に明け暮れ、時は2011年年明け。国家試験のため家を空けるので猫たちは日下の実家である仙台に移されました。
国家試験が2月にあり、3月には我々が卒業なので、これで猫たちにとって最後の十和田生活となりました。
猫たちが十和田から去り、より一層試験のための勉強に没頭する私たち。テキストを塞ぐ輩がいなくなったのでラストスパートです。
とってもどうでも良い話ですが、この頃の私たちの勉強の息抜きは、ザッケローニ監督が率いる日本代表のワールドカップの試合を見るか、外の気温が何℃なのか当てに行くドライブ(大きい道路の電光掲示板に気温が表示されているのですが、それが何度か当てっこしに行ってました。)をしていました。外は極寒なのですが、一瞬外に出る分にはヒートアップした頭を冷やすのにちょうど良かったです。※平気で十和田の夜の気温はマイナス15度とかいってました。←この気温をみても花が野良時代どう生き抜いてきたのかとても不思議でした。 ・・・普通死ぬって!!
そうして2月下旬、無事我々は東京での国家試験を終え、3月11日十和田で卒業式を迎えることができました。
・・・・・3月11日。
そう、忘れもしないあの日のことです。
花との思い出 〜①出会いと出産〜
先日亡くなった我が家の愛猫 “花” との思い出話。
亡くなってから、たくさんの患者様に「何歳だったんですか?」と聞かれるのですが、そこが花の最大の謎。私たちも不明なんです。
時は遡り2007年。我々が十和田キャンパスに移ってきて最初の冬でした。(北里大学獣医学部は2年次から相模原キャンパス→十和田キャンパスに移ります。)
当時私は大学で動物の愛護活動のサークルの部長をしており、その日も愛護団体の方から委託され、捕獲した猫の堕胎・避妊手術のため、日下(若かりし頃の院長)と共に動物病院を訪れてました。
捕獲されていた猫はお腹がUFOのようにパンパンで、レントゲンで確認してみると、お腹の子たちはもうすぐ生まれるくらいまで成長しているとのこと。
せっかくの命、もうすぐ生まれるなら子猫を産ませた後で避妊手術をし、その後野に放してもいいのではないか。と考え、母猫を我々で保護し、子猫が生まれるまでの間面倒を面倒をみようかという結論になったのでした。
愛護団体の方から聞いたお話ですが、母猫の餌やりさんが言っていた話によると、その母猫は八戸の神社付近を彷徨いていて、すでに5〜6回ほど出産しており、年齢も5歳前後ではないかとのことでした。土管の上でよく座ったりしていたそうですよ。
5年も野良だった割に、猫エイズも白血病も、寄生虫感染もその他病気もなく、、 薄汚れていて耳がちぎれていて、眼瞼が切れていること以外は栄養状態も良く、なかなか強い生命力を感じる猫でした。
花を保護してしばらくし、彼女は7匹の可愛い子猫を出産しました。極寒の地・3月での出産。
本気で産む気あった?!!というくらい、野良で出産するには過酷な条件の日の出産でした。
出産後5日経ったある日の光景↑ (こたつの中で。) きっとこんなにぬくぬく快適な出産育児は初めてだったでしょうね^^;
7匹の子猫たちは、成長にやはり差がありましたが、暖房の効いた部屋で、みんなスクスク成長していきました。
子猫2枚目は1匹どこかに行っていますが、どちらの写真にも我が家のシハルがいます。みなさんわかるでしょうか??? 探してみてね。
かつてないほど快適な出産・育児を終え、徐々に子猫たちは新しい飼い主さんの元へ貰われていきました。
母猫は子猫たちのことを溺愛していましたが、1匹1匹いなくなっていくことに特に不信がる様子もなく、、むしろ「あ〜やれやれ」と感じているかのような雰囲気でしたが、最終的に子猫1匹はわたしたちで飼おうと思っていたので1匹だけは、いつまで経っても母乳を吸って巣立つ気配がなかったので、「おかしいぞ??(いつまで経っても巣立たない奴がいる・・・)」とどこかしら感じているような様子でした。
その後予定通り、母猫は野に戻す・・かと思ったのですが、さすがに野良に戻すのは気が引けるため、譲渡会で新しい飼い主さんを探すことに。
愛護団体の方が主催している譲渡会に参加させていただきました。
しかし、成猫とあって、そうすぐには飼い主さんは見つからないもの。母猫の1回目の譲渡会参加は不発に終わりました。
譲渡会参加の後、日下と話をし、「母猫も良い子だからうちで引き取ろうか?」という結論になったのでした。
譲渡会に参加して、不発に終わったことに心のどこかで安堵な気持ちがあったんですよね。貰われなくてよかったかも。と。
そういうわけで我が家の家族として迎え入れることになった母猫。
名付けをしたのはどのタイミングだったかは私は覚えていないのですが、7匹の子猫たち全てに「花」の漢字を当てていたこともあって、「花兄弟のお母さんだから、もう“花”で良いんじゃね?!」ということで名前が“花”となったのでした。(花の子たちだから子猫みんなに花の漢字をつけたわけではないというところがミソです) 結構太っていたことと、当時見た映画から「ビックママ」と呼ばれていたこともありましたね。
この花さんも、保護した時は、壁一枚あるような、どこか心許していない目をしていましたが、
出産を励まし、子猫を一緒に育てたこともあってか、この子猫誕生をきっかけに心が打ち解け合えた感じがしました。
実は私は花と出会う前にも、保護していた犬の出産に立ち会ったことがあったのですが、この犬も出産を機に心を許してくれた印象がありました。
人も動物も、不安なことや辛いときを一緒に乗り越えてくれた相手に心を許してもいいと思ってくれるものなんだな。と改めて印象深く感じたエピソードです。
巷ではよく、産後の恨みは一生続く。とか言いますもんね^^;
はい。気を許しきってくれている花の寝顔です↓ とっても可愛いでしょ(笑)?
感謝の花
我が家の花が亡くなり、早1週間になろうとしています。
花が亡くなる前からスタッフには、「花が亡くなったらペットロス休暇もらうから!!」と宣言はしていたのですが、
急な休診のお知らせとなり、ご不便ご迷惑をおかけしたにも関わらず、通知直後からLINEやインスタDM患者様からたくさんの温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。(しかも6月から受付時間が短縮となりただでさえ申し訳ない状況下なのに・・・)
お一人お一人にきちんとお返事はできていないのですが、この場をお借りして院長ともども深い感謝の意を申し上げたいと思います。
思えば、飼い始めから死を見届けるまで、ここまで長い過程で過ごした動物は花が初めてかもしれません。さらに私と院長が飼った動物では初のメンバー。
ちょっと長々なお話になってしまうのですが、回を分けて、花との馴れ初めから、“わたしたちの経験として” ペットロス休暇をどう過ごしたのかなどをご紹介しようかなと考えています。(超個人的内容なのでつまらないかな??)
途中色々お知らせ等の回も挟みながらアップしていきたいと考えていますので飛び飛びにはなりますがよろしくお願いします。(もしかしたら若かりし頃の院長の写真とかも出たりして??←本人には許可とってません(笑)ので、出るか出ないかは未定)
以下、花さん宛に届いたお花たち。
スタッフが買ってきてくれたお花や、
スタッフのご家族が自宅で育てていたお花をお母様と一緒にラッピングしてプレゼントしてくれたり
休診のLINEを見て、いつもお世話になっている会社さんのスタッフが送ってきてくれたり・・・
患者さんが診察の際にご持参くださったり
打ち合わせや納品でご来院の際、業者さんが持ってきてくださったり・・・
開院以来のお花の数なんじゃないかっていうくらい、たくさんのお花に囲まれています。
直接花と会った方は少なかったかもしれませんが、花も喜んでいると思います。
足がなくてお花送れないけど・・とおっしゃってくださった方も、そのお心遣いだけでわたしたちの心の中には花が咲いています!
まだまだ悲しみで包まれていますが、それ以上に花にも皆様にも感謝感謝感謝の気持ちで満たされています!
繰り返しになりますが、私たちや花に心を寄せてくださり、ありがとうございました。
ジワジワ値上げ
今年の6月はかつて無いほど、値上げ値上げ・・・の月になっていますよね。。
どんな料理にも使える玉ねぎ。今まで家計の味方だった玉ねぎが1個150円以上となっており、スーパーで悲壮感に包まれてしまっている私です。(もちろんワンちゃん猫ちゃんに玉ねぎは絶対NGですよ!)
人の食材だけでなく、水光熱費や、輸送費、お花、医薬品、動物用フード、医療機器に使用している資材等々・・・あらゆるものが値上げラッシュ。
あーーぁ。と思ってしまいながらも、この世界情勢を考えると、止むを得ないですよね。。
そんなとき思い出すのが、あの東日本大震災の日からの1週間。当時はまだ大学のある青森県十和田市にいたので、そこまでの被害はなかったものの、電気は止まり、少量のガソリンを買うにも長蛇の列。どこのお店の棚にも商品は陳列されておらず。
__________お金があっても、物が買えない。
この事態を体験してしまうと、今は物が買えるだけでありがたい。購入できるように動いてくれている人たちがいてありがたい。と感じるようになりました。
現実、コロナ禍やガソリン高騰により光熱費の高騰で事業を辞められてしまったお花屋さん、農家さんも多いと聞きます。
品質を落とさず、消費者やお客さんの笑顔のために頑張っている企業さんはこの苦境に潰されることなく頑張ってほしいなと思っています。
動物業界も以前から値上げする商品はチラホラありましたが、7月から全般的に大きく値上げの傾向にあります。しかし、犬猫用ご飯にしても、医薬品・検査機器類にしても、品質を落とせないからこその値上げであり、その点はご理解いただければと思います。(主にフード類の値上げが多いかなと思います。)
動物用ごはんも、昔に比べ大きく品質が向上していますが、それは大切な家族であるワンちゃん猫ちゃんのために。より良いものを。と考え努力されてきた結果です。
また、動物福祉の観点からも、粗悪な環境で、抗生剤漬けにされ、効率よく数を増やすためにホルモン剤を使われ育てられる家畜より、
コストがかかっても自然に近い状態で伸び伸び育てられた家畜の方が免疫力が高く、我々に提供される品質的にもより良いものになります。
値段が安いというだけに価値が置かれてしまうと、結果的に1つ1つ丁寧に高品質なものを提供しようとする企業さんの需要が減ってしまうことになります。
広く深く相手のことを考え、してくれたことや、提供してくれること、開発してくれたことに感謝の気持ちを忘れず、いつかまたみんなが穏やかに過ごしていけるような世の中に戻れるように、私なりの解釈で、「値上げ分は応援料金」と思って購入していこうと思っています😂
プレゼントボックス
最近雨の日が多くなり、もうすぐ梅雨突入かな??とドキドキしています。
梅雨時期は洗濯物が乾かなくてほんと困ります!!
さらにこの時期はワンちゃんたちにとっても地獄の季節。
お耳の中の環境が、菌にとってベストな湿度と温度になってしまうからです。 痛みが出るまで悪化してからの処置は、ワンちゃんたちにとってトラウマになってしまうほど嫌なものになってしまうので、是非早めの対応を・・
お耳を触られることが嫌な子は、お耳を触る時だけもらえる特別なおやつを与えたり、気を紛らわしながら慣らしてあげるといいですね。
さて、最近の出来事は色々ありますが、まずは可愛い話題から。
「子猫ちゃんが生まれたら欲しいから教えてね!」というという方がチラホラいらっしゃったにも関わらず、今年は何だか子猫ちゃんを保護したという情報がなかなか無いなぁ・・・と思っていましたら、、、
来ましたーーーーー!!!
可愛い兄妹たち。
さらにコチラの子猫便も。
4兄妹の組と5姉弟の組の2組がご来院されました。
コチラの2組の猫ちゃんたちは、ほぼ新しい飼い主さんが決定しましたが
最後男の子1匹がまだ飼い主さん未定なので、愛情たっぷりに育ててあげたい!という方がいらっしゃいましたらご連絡をお待ちしております♡
とっても甘えん坊で人懐こい子みたいですよ!
異物は続く
前回の、異物記事をアップした翌日、なぜか再び異物案件がありました・・・。
感染症や気圧・気候が影響するような症例ならまだしも、なぜか全く影響し合わないような症例が相次ぐことがある、動物病院あるある(??)です。
思えば院長勤務医時代も、骨折が続く時期とかありました。。
さて、その記事アップ後の異物症例は、1週間ほどずっと元気がないとの主訴で来院。
今回の症例の子はワンちゃんだったのですが(前回の異物2件は猫ちゃんでした。)、もう見るからに顔色が悪く沈鬱な表情でご来院されました。毛に覆われていても顔色というものが分かりますよね。。
午後に緊急オペとなり、開腹したところ、見るからに状態の悪い腸が現れ、腸切開したところ、おもちゃの一部のようなものが発見されました。。。
以下、腸のお写真と異物のお写真がありますので苦手な方はご注意ください。
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広範囲にわたって鬱血していますが、入っていたものがなかなかの大きさの塊なので、だいぶ窮屈な状態で押しやられていったのではないかと思います。
まさかこんなもの↓を丸呑みしてしまうなんて・・・
ワンちゃん用のおもちゃであっても気をつけなければいけませんね。
そして、入っていたものや腸の状態にもびっくりだったのですが、さらに驚いたのは術後のお話。
こんな酷い状態だったのにも関わらず、術後のワンちゃんの様子がすこぶる元気に。
スタッフから聞いたところ、手術が終わって早い段階からご飯の催促。 ご飯を目の前に「わーーいご飯だご飯だ!!」と喜んでいた様子。あっという間に退院していきました。
今回手術した子は、以前にも大きな事故で瀕死の状態になったところ奇跡的に回復した子だったので、もしかしたら生命力が強い子なのかもしれません・・・。
とにもかくにも、、こんなに異物案件で手術が続き、本当にびっくりな5月上旬でした。
おしまい。
・・・となることを願っています。
(余談ですが、手術や入院とまではならないのですが、今度はなぜか原因不明のの吐血案件が相次いでいます・・・。)
ヒモってやつは・・・
お久しぶりの投稿になります。
4月の投稿も1度きりで、すでにGWさえ終わろうとしています。というか終わりましたね。
4月は狂犬病予防やフィラリア予防、健康診断などでお久しぶりにお会いできるワンちゃん猫ちゃんたちも多く、とっても嬉しい月でした!
しかし、今年は例年の4月よりも、体調不良で来院される子も多かったかな・・という印象でした。
ようやく桜が満開になったと思ったら、あっという間に雨で散ってしまったり、
4月29日も急激な気温の低下でスタッフの自宅地域に積雪があり、その翌日は雪かきのため、朝いつもの時間に来られず。。ということもありました。(嘘のような本当の話です。誰もこの時期雪で遅刻なんて信じませんよね^^;)
この嘘のような本当の天候のせいもあり、来院理由に多かったのが“嘔吐・下痢” という胃腸の不調。自律神経が大いに乱れていそうです。
そんな私も先日謎の腹痛に見舞われ時間外外来を受診してしまいました。
冷えたり汗をかいたり、着るものも悩ましい日々に、体がついていけないのも無理はないのかなと思います。
さて、こちらは偶然ですが、この連休中の来院理由で続いたものといえば、紐状異物の誤飲。
ちなみに紐を飲み込んでしまった場合は致死的な状態に陥ってしまうので、この機会にこちらでご紹介したいと思います。
わんちゃん・猫ちゃんが誤飲誤食を主訴に緊急来院することは動物病院で多々あることなのですが(特に、ご家族との団欒時間が始まる夜7時前後が一番多いです!! 動物病院は夜7時まで診療。というところが多いので、ほんとお気をつけください!)、
中でも厄介な異物が“ヒモ”。
厄介なのに、とりわけ猫ちゃんにとってワクワクしてしまう動きをする代物がヒモ。
ネズミを獲るのがネコ、ヘビを獲るのがヘコ、鳥を獲るのがトコと言われるくらい、紐ってヘビのような動きをするので猫の本能を掻き立ててしまうんですよね・・・・・。
もれなく紐の魔力に翻弄されてしまった猫ちゃん2人が偶然にもこの連休中続きました。
1人は誤飲して比較的早い段階で取り出すことができたので、術後すぐ退院できたのですが、
もう1人の方は飲み込んだことにすぐには気付くことができず、、
体調に不良をきたして時間が経ってから、お子さんが「そういえば遊びに使っていた紐が無い・・」ということで、紐の誤飲疑惑が浮上してきたわけです。
緊急手術となった日は、ちょうど予定されていたオペがキャンセルとなり、オペ予約に空きが生じていたときでした。(そうでなかったら、緊急手術のため午後の診療時間を・・のLINEが配信されていたことでしょう。)
紐状異物がなぜ致命的になるかというと、
蠕動運動(腸の内容物を出口の方へ運ぶ運動)に伴い、腸が手繰り寄せられてしまい、ビリビリに裂けて腹膜炎になってしまったり、血行不良を起こし壊死につながってしまうからです。
一般的に紐を飲み込んでしまった時の腸はアコーディオンに似ていると言われますが、
お裁縫をする人だと、ゴムパンツやスモックの襟袖のクシュクシュ部分を想像してもらうと、なんとなく雰囲気がわかるかも??しれません。
あのゴムを通す部分を腸だと思ってもらえたら、ギューっとする感じがなんとなく理解してもらえるのではないでしょうか・・・。
文章で伝えるにはなかなか限界があるので、実際にヒモによりアコーディオン状になった腸のお写真をご紹介したいと思います。苦手な方はご注意ください。
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・・・あぁ、確かに似ている。 と感じていただけたでしょうか。
紐を取り出して正常になった腸と比べると、よりわかりやすいかもしれません。
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血行も悪くなっており、腸が鬱血した状態でしたが、破けていなかったのが幸いです。
手術により取り出した紐はこちら。
ついでにもう1匹の猫ちゃんの紐はこちら。
どちらも、どこのご家庭にあってもおかしくない、一般的なヒモですよね。
皆さんのお宅にも、このような紐が動物たちの手の届くところに置かれていないか、この機会に一度確認してみてくださいね。
もしかしたら「いつかアレ(紐)で遊んでやろう。。」と目を光らせて待っている猫ちゃん・わんちゃんが側にいるかもしれないですよ。
新しい年度に
新学期がいよいよスタートしました!!
3月中はバタバタしていて家のことが疎かになっていたので、新学期前に・・・と、ここ2日掃除や片付けに力を入れていたら子供スペースのあまりの汚さに驚愕している今日この頃の私です。
さて、気がつけば椿の花は朽ちて、梅の花が綻び、植物たちも春の装いに。
当院でも4月になり新しいスタッフが入社し、当院は久しぶりに賑やかな院内になっています。
新しいスタッフが多いので、いつもご来院されている患者様にも一からお話を聞くことがあるかもしれませんが、温かく見守っていただけると嬉しいです。
ところで、昨日まで我が家の子供たちは春休み期間だったため、院長が狂犬病の集合注射に行っている間、久しぶりに七北田公園を訪れましたらわんちゃん連れの方もたくさんいらっしゃいました。 桜が咲く頃にはきっともっと多くのお散歩風景が見られることでしょうね!
3月から既にダニをつけて来院されているワンちゃんがいらっしゃいますので、お散歩の際は十分注意してあげてください。
草の中に飛び込んでいかなくても、クンクン草むらの臭いを嗅いだりしたときにお顔につけてくる場合があります。
フィラリア予防は4月末からとお知らせしていますが、ダニ予防だけを早めにする方、通年予防されている方もいらっしゃいます。
人間も、暑くなってくると半袖や半ズボン、サンダルなど着用されることがあるかと思いますが、十分お気をつけくださいね。
ダニの感染症(重症熱性結晶板減少症)は、動物⇄人間間でも感染してしまいます。元気のない野良猫ちゃんを保護する際なども手袋を着用するなど配慮が必要です。
春は予防の季節でもあります。
狂犬病予防、フィラリア・ノミ・マダニ予防をお忘れなく!!!
(病気などで狂犬病のワクチンを接種できない場合は狂犬病ワクチンの猶予証明を提出する必要があります。体調が悪くワクチンが接種できないワンちゃんは、かかりつけの動物病院さんで発行してもらってください。)
〜追記〜
この記事を書いた直後、アメリカの議事堂に出没したキツネから狂犬病ウイルス陽性反応との記事がアップされていました。既に何名かの議員さんが狐に噛まれたそうです。
狂犬病は犬だけでなく、全ての哺乳類に感染し、発症すると100%死亡してしまう恐ろしい病気です。
日本は世界でも稀な狂犬病清浄国なので、あまり危機感が高くない現状ですが、ひとたび海外に出ると、毎年多くの人が狂犬病により亡くなっています。発症前に暴露後ワクチンを接種すると死亡を防げますが、日本にはこのワクチンが十分にありません。また、認識も薄いため、気づいたときには既に遅いというのが現状です。
自分の命を守るためだけでなく、周りの人たちの命を守るために、わんちゃんを飼われている方はこの病気について知っていてほしいなと思っています。
うちの子のための、オーダーメードフード♪
イベント情報には載せていましたが、オーダーメイドフードサービスを利用し、うちの子のためだけのフードが届きました!!(オーダーメイドフードについての簡単な説明はコチラ)
HPイベント情報に書きましたが、このフードはうちの猫の体質や予測される病気についてレシピを打ち込み、この子のためだけのフードを作ってもらったもの。
パッケージもうちの子の名前が入った世界で1つだけのフード☆感が出ていておしゃれです♪
特典の電子スケーラーが付いてきます^^
どの大きさの子が注文しても、その子に必要な「1ヶ月分の量」が届くのがわかりやすくて魅力的。 化粧品もそうですが、これ1つでどれくらいもつんだろう?の疑問が無く、予算も取りやすいなと感じました。
大型犬だと、大袋で届くなら開封後の酸化が心配だな・・・と思っていましたが、量が多い子の場合は複数袋で届くそうです。これなら新鮮なものを食べられて安心。
うちの子はバリバリ喜びながら食べていました。他2匹の猫たちも、「なにその美味しそうなの!!!!!」と隙を狙ってお相伴に預かっていました。
特に、もう最近では食欲も無くなり寝てばかりいる超高齢猫の花さんも、美味しい美味しいと言いながら食べている始末・・・
生鰹節をわざわざ削り器で削って、削りたての美味しいところをあげようとしても「イラナイ・・・」というくらい弱っていた花がモリモリ食べているくらいですから、嗜好性はものすごく良いということだな。。とびっくりしました。(鰹節は花の大好物の1つなのですが)
健康面もそうですが、嗜好性が良いという点からもお試しする価値はあるかもしれません。(ちなみに初回返金保証有りのサービスなので気軽に始められます。)
イベント情報内にも書きましたが、もし始めてみたい方がいらっしゃいましたら、院内にある問診票にご記入いただきご提出ください。(電話番号は飼い主様の携帯番号をご記入ください。)