大雨・洪水の後は
昨日は突然の土砂降りで、室内で作業していた私は一瞬蛇口の栓を締め忘れたのかと思ってしまうほどでした。
まだまだ台風や大雨には注意が必要そうですね。
夕方頃のことだったので、お散歩に出かけている最中でなくて良かったと思いましたが、大雨や洪水の後のお散歩であっても注意するべきことがあります。
それはレプトスピラ症という感染症です。
レプトスピラとは、普段はネズミの腎臓などに保菌されている細菌ですが、ネズミの排尿により土壌が汚染され、土砂崩れや洪水により流れ出し、お散歩中や川遊びの犬や人に経皮・経口感染するものです。
経皮感染とは、その名の通り、皮膚から感染するものなので、靴を履いていないわんちゃん・猫ちゃんは特に感染のリスクがあります。ワクチンの種類を決めるときに、キャンプや田舎に連れて行く可能性のある方にはレプトスピラ感染症の予防も特におすすめしています。
人獣共通感染症のため、人間も川遊びや素足等で道を歩くと感染の危険性があり注意が必要です。
日下家も連休中は子供達を川遊びに連れていきましたが、連れて行く際は大雨の後でないこと・川の濁りがないことを確認してから行きました。
上の写真は、大和町にある蛇石せせらぎ公園の川の様子。今年は昨年以上に川魚がたくさん泳いでいました。
こちらの川は水深が浅く、わんちゃんや小さな子でも遊びやすいのでおすすめです。(もちろん遊んでいる間は必ずお子さんから目を離さないように。。)毎年娘のリクエストで行くのですが、今年も楽しく遊んでくることができました^^
病気に休みはない
当院で最近導入した最先端の医療機器IMAGYST(イマジスト)は、AI技術を応用した血液塗沫検査および細胞診の検査システムを搭載した機械です。
今まで、外注検査による細胞診は、検査結果が出るまでに数日~1週間程度(今のようにお盆やお正月、GWなど、長期連休がある場合はそれ以上)の日数を要していましたが、ベトスキャン イマジストは、スキャンした細胞診標本の画像データが世界各国の獣医病理学専門医により最短2時間で診断されるため、検査結果のレポートが早ければ当日中に届くので、早期診断・早期治療を開始することが可能となりました。
〝病気に休みはない〟という当院の考えにもマッチしており、結果が出るまでに過ごさなければいけない不安な期間を大幅に短縮できるという点で、とても良い検査機器であると思います。
導入してから、早速癌診断を受けた患者様がいらっしゃましたが、数時間で診断が下り、次の日には抗がん剤の治療を開始することができました。
当院が導入した時点で、こちらの機械はまだ全国で10台しかないとのことでした。
患者様ご家族の不安な時間が少しでも短縮され、いち早く治療を開始し、元気な日々を取り戻すことができますよう、この機械が活躍できればと期待しております。
カビ大喜び
梅雨時期から気温が上昇する夏にかけてはカビがもっとも生えやすい季節です。
カビは、皮膚病や呼吸器へ悪影響を及ぼすため、病気予防のためにできる限りカビが生えないよう環境を整える必要があります。
生活環境の湿度・温度管理はとても重要で、湿度は40〜60%、気温は18〜26度を保つことが大切です。気温は、犬種により暑がり/寒がりなわんちゃん猫ちゃんがいるので、お留守番中は温かい/涼める環境どちらも用意してあげると良いでしょう。
エアコンだけでなく、湿度や熱がこもらないよう、サーキュレーター等を活用しながら温度・湿度管理をしてあげてください。
人の方でも、この時期はマラセチア性毛包炎に注意!とニュースでも取り上げられていました。
健康なわんちゃんでも、常在としてマラセチア(酵母様真菌)は皮膚に存在しているのですが、代謝異常・内分泌異常・食物アレルギー・アトピーといった基礎疾患を抱えていると増殖し、皮膚が脂っぽくなったり痒み・赤みなどの異常を引き起こします。
人用ですとコラージュフルフルといったシャンプーが売られていますが、動物用だとマラセブシャンプー/マラセキュアシャンプーを使用している方がいらっしゃると思います。
こちらのシャンプーは確かにマラセチアによりベタベタした脂汚れをすっきりと洗い流し、抗菌・抗真菌の成分により細菌やマラセチアの増殖を抑えてくれる作用がありますが、たまに皮膚の状態が良くなってからも、「以前使っていた」という理由のみでずっと継続使用されている方がいらっしゃいます。
シャンプーといっても、抗菌・抗真菌成分を含むものですので、必要な場合以外でも安易に使い続けてしまうと、抗生剤の不適切使用と同じく薬剤耐性真菌を生み出す原因となってしまいます。(下水への垂れ流しは薬剤耐性菌・真菌の原因となリります。)
薬用シャンプーが不要となるくらい状態が良くなったら、デイリーケア用の低刺激シャンプーに切り替えてあげてください。
薬用シャンプーも、薬と同じく、症状に合わせた適切なものを適量、適切な期間(頻度)使用することが大切ですので、皮膚病の治療維持でご使用の方は、都度動物病院に相談しながらお使いいただくことをお勧めします。
その際、シャンプー剤だけでなく、是非保湿剤も合わせてご相談されると良いと思います。シャンプー後はどうしても皮脂が落とされ乾燥しがちになりますので、皮膚のバリアを失わないために保湿剤も合わせてお使いください。
ちなみに、当院ではマラセチア皮膚炎でベタベタしてしまった子のために、グルーミングのオプションとしてクマザサ温浴などもご用意しております。これからの時期、ベタベタ汚れが気になる方はシャンプー時にオプションとしてご利用できますので診察時にぜひご相談ください。
薬が効かない
今や菌に薬が効かない「ポスト抗生剤」時代に、年500万人死亡
先日こんなタイトルの記事が目に飛び込んできました。
コチラの内容につきましては、当院のインスタやブログでも度々話題として取り上げておりましたが、何度でも呼びかけていきたい内容ですので、改めてブログ記事として投稿させていただこうと思います。
当院の薬袋もリニューアルした理由としては、デザイン的な問題の他に、“お薬の使い方”に関して、皆さんにしっかりと認識してほしいからです。
特に左の黄色薬袋(内服薬用薬袋)の裏面2段目には抗生剤の注意事項について記載しています。
以前から薬剤耐性菌については警鐘されているのですが、人の方でも動物の方でも、お薬の処方時にしっかりとした説明をされることが少ないように感じます。
実際、「お家に余っている抗生剤があるから・・」と色々な方から耳にすることが度々あります。
抗生剤は細菌に対してのお薬のため、ウイルス性の病気やアレルギー疾患などには効果がなく、また少し良くなったからといって途中でやめて良いお薬でもありません。このため安易に処方されるお薬でもないですし、当然余るほど出されるお薬でも無いのです。適正量を適正期間服用しなければ、その薬に対して抵抗をもった細菌を生み出してしまう原因になってしまいます。
抵抗をもつ。ということは、お薬が効かない。ということです。
極力お薬を飲まなくて良いのであればやめてしまいたい。という気持ちもわかりますが、再度自分の免疫が落ちてお薬に頼らざるを得なくなったり、自分の身の回りの免疫力の低いお子さん・ご高齢の方、基礎疾患のある方など、大切な人が薬の力を必要とした時に使える薬剤が無いということになってしまいます。
使わないか、使い切るか。
抗生剤についてはこの2択だと思います。
抗生剤を処方された際に、しっかり処方された指示通り服用しているでしょうか?お家に余っている抗生剤はないでしょうか?
今一度お薬の使い方に関して意識を向けていただければと思います。
(NEW薬袋の裏面、是非見てくださいね。)
ヘタウマBOX
昨日インスタで告知しましたが、この度ヘタウマグッズとして小さいBOXが出来上がりました!
こちらのダンボール箱のヘタウマは、薬袋に採用されたイラストの他、、
新しく発掘されたヘタウマや、このダンボールのために書き下ろした新しいイラストまで盛りだくさん♪
もしかしたらみなさんのご家族の“うちの子”もイラストになっているかもしれませんよ!
こちらのBOXを作ったきっかけは、患者様からお薬やサプリメントなどの配送依頼があった際に、もっと当院オリジナルのダンボールで送りたいなと思ったことです。
入れる量や・大きさにも寄りますが、これからはお薬依頼があった際にはできるかぎりこちらのダンボールでお送りさせていただきます!
また、一般販売も致しますので、わんちゃん・猫ちゃん友達へ何かプレゼントをお送りする際だったり(お中元・お歳暮時期にもぜひ)
我が子のグッズの収納としてもお使いください。
BOXの内蓋には、画伯イラストの中で一際異彩を放つ“歩くパグ”のイラストが吹き出し付きで施されています。
こちらは当初、手元に荷物が届いた際の注意点を言わせようかと思っていたのですが、皆様にも色々な場面で使ってもらえるよう、あえて空白にいたしました。
↓贈り物用BOXとしてご利用の際は、お相手への一言を添えたり
↓おもちゃBOXにする際は、その子のお名前を入れたり
↓お薬BOXとしてご利用の時は、特記事項を記載すると忘れ/間違え防止に役立ちます。(フィラリアやノミダニ予防を何日に飲ませるか忘れてしまう場合など役立ちます!)
また、わんちゃん・猫ちゃん用としてだけでなく、誰かのお菓子入れとして使ってもGood。
今回のヘタウマダンボールも、フジサワコーポレーションさんと打ち合わせをし作成いたしました🎵
厚みもしっかりあるので、見た目だけでなくちゃんと箱として長く使用できそうです!
〝わざわざ〟
ご存知の方も多いと思いますが、当院の情報発信はこちらのHPのほか、インスタの投稿でも行なっています。
インスタでは様々なアカウントがあり、動物関係はもちろん、実体験を元にした漫画投稿やお役立ち情報など、とても面白い投稿が多数で、日々写真をアップするついで、他のアカウントを見るのが私の毎日の楽しみになっています。
その中で、いつも拝見していて、とても参考になるなぁ!と感嘆しているアカウントがあるのでご紹介したいと思います。
それがコチラ💁♀️B.B軍曹さん。
コチラのアカウントには軍曹さんの旦那様(通称:髭さん)の、ヒトを不快にさせない素敵な言い回しの数々載っているのですが、その中でも私が目から鱗だった内容があったので、是非紹介したいなとブログに書こうと思いました。
それが、「人を不快にさせない夫のコミュ力」のページ。
髭さんの語録にも毎回感心しているのですが、軍曹さんの、内容をうまく伝える要約力と表現力もとても素敵だな。と、いつも投稿を楽しみに拝見しています。
この「人を不快にさせない夫のコミュ力」には、一つの言葉で良い方にも悪い方にも受け取られることがある。という内容が分かりやすく漫画にされています。
私自身、今までこの単語は当然のように「自分なんかのために・・」という謙遜の意味合いで用いてしまっていました。
しかし、そうと受け止められない方/場面もあるのですよね。
ではどういう言い方が誰も傷つけない言い方なのか?
これが髭さんの最後の一言で腑に落ちて、どれもたった10コマに満たない短い漫画なのですが、毎回自分の人間力を上げるためにとても勉強になるのです。
軍曹さんの漫画のエピソードは、軍曹さんの繊細な物事の捉え方に、髭さんの機転が効いて優しく思いやりのある切り返しが絶妙にまとめられていて、小学校の道徳の時間にこの漫画を用いても良いのでは?と思えるくらいの内容になっています。
どれだけこちらに悪気なくても、伝わり方がうまくいかなければ相手の心を傷つけてしまうので、言葉の選び方ってとても難しい・・・と、人と話す度猛省している私ですが、この漫画で日々勉強になっています。
当院では3月に業者さんに協力していただき、スタッフ研修として院内でマナーセミナーも行いましたが、正しい日本語の使い方の上に、髭さんの温かみのある言葉をチョイスできたら素敵だなと憧れています。
この40年近く凝り固まった人格・言葉遣いを直すのは容易ではありませんが、髭さんだったらこういう時どういう言葉を選ぶんだろう?と意識して、これからも成長していきたいなと思っています。(ちなみに私と髭さんは同い年らしいです。自分がお子様すぎてお恥ずかしい・・)
いろんな対策
6月の時点ですでに30度を超えてる地域もあり、今年の夏も暑くなりそうですね。
今年は3月4月の時点で早々マダニに刺されるワンちゃん・ヒト・猫ちゃんもいらっしゃったり、蚊の飛来も5月から多数見受けられ、蜂も多種目撃されていることから、虫がとても活発な印象があります。。院長もすでに蚊に何ヶ所か刺されて腫れています。
我が家の子供たちが言うには、オオスズメバチも見かけたとのこと。自宅に蟻が侵入してきて大変・・というお話も多く聞かれます。。
東北でも毎年これだけ暑くなっていると、ゴ◯ブリの生息域もますます北上しているでしょうね・・・。ホームセンターなどで駆除剤などが多く見られるようになったので、もう身近な存在になってきているのでは・・と恐ろしくて仕方がありません。
暑さの対策・紫外線の対策・害虫対策と6月は色々な対策をしっかりとしていかなければなりませんね。
加えてこれからの季節、雑草対策として除草剤を撒かれる方、農作物のために農薬を散布される方も多くいらっしゃると思います。(私が軽く調べたところでは、6月が一番農薬散布されているという情報が目に入りました。)
ワンちゃんはほとんどの子が裸足でお散歩すると思いますので、そのような薬剤の皮膚からの吸収や、手足を舐めて体内に取り込んでしまうことがとても心配です。
また、農薬散布時期に脱走した猫ちゃんでは除草剤や農薬の影響からか急性腎不全になり亡くなった子もいらっしゃいますのでその点も十分ご注意ください。
色々心配事をあげてしまいましたが、これらの対策をまとめると、
■毎月のノミマダニフィラリア予防を忘れない。(←寄生虫予防)
■お散歩時は薄手のお洋服を着る(←紫外線、害虫対策。サマーカットのワンちゃんは特に!)
■お散歩から帰宅したらブラッシング(←マダニがついていたら物理的に落とす)
■手足を流水で洗う(←除草剤等の薬剤を落とす)
でしょうか。
人間も、外出する際は蚊・マダニ対策のスプレーをつける/肌を露出しない等の対策をしてくださいね!
完全室内飼いのワンちゃん猫ちゃんも、マダニだらけになってご来院される子が当院・他院共に報告されています。人の衣服に付着して家の中に持ち込まれてしまったのだと思います。室内飼いでも油断せず、予防対策をお願いします。
〜おまけのお話〜
院内には、ひまわりの好きなスタッフがいることもあり、最近はたくさんひまわりを飾っています。
ひまわりもたくさんの品種があり、一番上のお写真にあるひまわりは、マロン(内側茶色の模様のある)とモネ(薄黄色)です。
最近インスタにアップしそびれがちですが、院内のお花も載せていきますね。
マロン・モネの花瓶に一緒に入れている実のなっている蔓の植物は山帰来という植物。山帰来の根っこは生薬としても使われ、体調不良の人が山に入ってこの生薬を使って元気になって山から降りてくるという由来からこの名前がついたのだとか。このことからこの花言葉も「不屈の精神」「元気になる」だそうです。
爽やかグリーンの色合いの植物なので見ているだけで気持ちが涼しくなります^^
信頼と安全
少し前のお話になってしまいますが、ニュースで話題になっていた、サプリメント服用に伴う健康被害に関連したお話を。
院長もコレステロール値が高く、コレステロール対策のサプリメントを飲んでいた時期があるのでその報道が出始めた頃は、ドキリとしてしまいました。
院長の飲んでいたサプリメントには疑わしいとされる成分は使用されていなかったのですが、色々なサプリメントや食品に使用されているものなのでとても心配でありました。
しかし、今回の件で、私なりの視点で感じたことは、
このサプリメントが、所在の明確な製薬会社さんで作られ、量販店さんなど正規ルートで卸され、そして販売され、購入先が明らかになっているものだからこそ報告が上がったり、原因の究明に尽力してくれたり、責任を負ってくれたりという流れになっているのではないかということです。
ネット社会となった今では、簡単にサプリメントや食品がボタン一つで配送してもらうことができ、中には本来医師や獣医師の処方がなければ購入できないような薬や処方食まで見かけることもあります。
厚生労働省も注意を促していますが、個人輸入でお取り寄せできるようなものもその一つで、
一見便利そうですが、もしその商品が偽物であったり、食べたり服用して健康被害にあっても責任を負うのは自分になってしまうということだということをあまり意識して購入されている人は少ないのではないでしょうか。
過去に実店舗で販売されていたアサリやウナギでさえ偽装されていたものだったというくらい、本物でないものが紛れ込む危険性がある中で、実体が目に見えないネットのお店で販売されているフードやお薬が正しいものであるという保証はどこにもありません。
もしかしたら、別の成分で置き換えられたものかも知れませんし、保管状況もどういうところで保管されているか、わかりようもありません。もしかしたら高温多湿の環境、害虫やカビが蔓延している場所で保管されているということもあり得ないことではありません。
当院に卸されているお薬・サプリメント・フードも、業者さんが品質維持のため適正の環境で保管管理しており、実際使用された後に患者さんの治療経過がどうだったか、フレーバー錠であれば美味しく食べられたか、何か使用しているときに困ったことはないかなど都度聞いてくださいます。
こちらから飼い主さんの声を届けることもあり、要望等も聴取後にメーカーとして検証・検討してくださっています。
体に取り入れるもの、病気を治療するもの、病気を予防するものであれば、より一層信頼と安全が確保されたものを使用したいものです。
今回はしっかりしたメーカーさんでこのようなことが起こってしまいましたが、だからこそ被害が報告され、因果関係が疑われた後の被害が食い止められ、原因究明や補償等の手続きが行われることになったのではないかと思います。
このようなことを踏まえ、皆さんには流通不明確なものには十分注意していただきたいと思います。
もちろん、お知り合いへのお薬の譲渡も、授受もしてはいけません!
万が一のことがあった際に責任の所在がどこにあるのかを常に気にしてほしいなと思います。
もうすでにこの時期は全ての方がフィラリア・ノミマダニ予防のお薬投与を開始しておりますが、動物病院から処方されたものは、“その時期・その子“に処方されているものでありますので、必ず指示された用法容量で使い切ってくださいね。
この時期の皮膚ケア
現在ブログ用にいろんな記事を同時並行で書いているのですが、全然どれも書き終わらないので、
ちょっとしたお話をアップ。
今日は久しぶりに朝から土砂降りのお天気でした!
今はもう雨は落ち着きましたが、この雨上がりの後に晴天となると花粉の飛散・飛沫量が増えるので、わんちゃんたちにも花粉症に注意が必要です。(明日はお天気☀️みたいなので要注意⚠️)
わんちゃんの花粉症は、人間のようにくしゃみ・鼻水という症状が出ることもありますが、主に皮膚のかゆみとして現れることが多いです。
この時期は紫外線量も多く、皮膚も紫外線の影響でダメージを受けやすいため、花粉症対策としても紫外線対策としても、お散歩時には薄手のお洋服を羽織って行かれることをお勧めします!(痛んだ皮膚に花粉が付着するとより痒みとして症状が現れてしまいます。)
さらにお散歩からご帰宅された際は、濡れたタオルやウェットシートなどで体全体を拭き取ってあげてください。
厚手で大判のこちらのCHタオルシート↓は抗菌物質も含まれているため当院でもおすすめしているケア用品です。これからの季節は大活躍です。
濡れタオルは繰り返し使えますが、毛などが付着するとお洗濯も大変なので使い捨てが便利ですね。
帰宅後のケアとしては、最近マダニをつけていらっしゃる方が多くいますので、ブラッシングも合わせて行ってあげることをお勧めします。
完全室内飼いのわんちゃん・猫ちゃんも、なぜかマダニびっしりになってご来院される例もあり(他院でも同じような例があったとよく耳にしています。)、飼い主様の衣服等に付着して室内に持ち込まれ大繁殖された可能性もあるため、飼い主様もご帰宅時は衣服を払う・室内飼いでもマダニ予防するなど対策してあげていただく方が安心です。
まだ梅雨に入っていない今の季節は暑すぎることなく、お出かけもしやすい季節ですので、皮膚ケア・寄生虫ケアをしっかりしながら楽しんでくださいね♪
さらに夏になるとサマーカットされるわんちゃんも多くいらっしゃいますが、皮膚を守っていた被毛が無くなってしまうので、あまりにツルツルにしてしまうことは皮膚にとって良くありません。
わんちゃんの皮膚は人間の1/5〜6/1程度と非常に薄く、デリケートです。これからトリミングを検討されている方は、この点も注意しながらどのようなカットにするか検討されるといいと思います。
狂犬病予防接種の季節
狂犬病の予防接種は年1回と決められていますが、厚生労働省では狂犬病予防接種期間として4月〜6月に接種することが勧められております。(この期間、体調が思わしくない方は遅れて接種したり、持病のために接種が困難な場合は代わりに猶予証明書という書類を発行してもらいます。)
狂犬病の予防は、人の命を守ることにつながるため、わんちゃんを飼われている方は特別な理由がない限り(命に関わる体調不良等)必ず行うものなので、春先は獣医師が各地域を周り集合注射を行っています。
院長も4月は病院を休診にし、数日集合注射に行っていたのですが、先日ようやく終了いたしました。
私自身一度集合注射の様子を見たいと思っていたので、明石台付近が集合注射の会場になった日に、ちらりと覗きに行ってみました。
私が覗きに行ったのは、明石台の公園脇の公民館での集合注射です。
公民館近くの公園は、桜の木がたくさんあって、もうだいぶ散っていましたが、お花見にはもってこいの公園でした。
桜とわんちゃんの組み合わせは案の定とっても可愛いです。
もう少しだけでも開花状況がズレていたら、満開の中での狂犬病予防接種日になったことでしょう。
ワクチン接種後は激しい運動は避けた方が良いのですが、この日は日差しも強すぎず、お散歩日和な1日でした。
きっと、いらっしゃったワンちゃんたちはまさかお注射のためのお出かけだとは思わず、ただのお散歩だと思ってお家を出てきたことでしょう。
こちら↓は可愛いお洋服とお帽子をつけて集合注射にいらっしゃったキャバリアさんです!
ベンチの上でお写真を撮られていたところだったのですが、私も撮影させていただきました。
予防接種後、逃走しようとしているワンちゃんもいらっしゃいました。
一緒にいらっしゃったパグさんは、『も〜逃げちゃダメでしょー』とでも言っているかのようです。
1つの会場につき約30分ほどの時間が設けられています。
この接種会場での集合注射が終わると、獣医師・動物看護師・役所のスタッフさんたちと一斉に車移動し次の会場へと向かっていきます。
せっかくなので私ももう一会場覗いて見たいなと思い、図々しくも勝手についていきました。。
次の会場はあけの平です。
それぞれの会場で来場スタイル(?)が異なり、駐車場が全くなく、全ての方が歩きで来るところもあれば、会場に駐車スペースがあるのでお車でいらっしゃることができる会場もあります。
公園近くの公民館でのお注射は、比較的まばらに来場されている印象でしたが、こちらのあけの平の会場は時間にはすでに行列ができており、開始とともに次々と順番に接種されていました。
狂犬病という病気は、日本でこそ馴染みがないですが、世界中で多くの人が亡くなっている恐ろしい病気です。
発症してしまった場合、ほぼ100%死亡し、その亡くなる過程も悲惨な病気でありますため、わんちゃんを飼われている方は接種漏れがないよう毎年忘れずに接種してくださいね。
集合接種の機会を逃してしまった!という方は、接種できる動物病院に来院し予防をお願いいたします。