狂犬病は恐い!!
かいつまんで、大事なところを抜粋しました。(今回はちょっと大人向け風です)
大学時代や、毎年受けている講習などでも狂犬病について学んでいますが、狂犬病に罹った人の経過・末路はとても悲惨なものです。
“義務だから接種する”ではなく、“狂犬病を予防するため”というしっかりとした認識・目的のために、毎年必ず忘れずに接種してくださいね!(狂犬病ワクチンを打てない持病持ちの子の場合はかかりつけの病院で“猶予証明書”というものを発行してもらってくださいね。)
予防について詳しくなろう!
先日、予防薬セミナーが開催されました!(先日といってだいぶ経過してしまいました・・・)
毎年使っている予防薬ですが、さまざまな寄生虫をどのようにして予防しているのでしょうか?
もしかしたら普段の診察だけでは十分なご理解まで進んでいないかもしれません。
そこで今回はネクスガードシリーズのTV CMでお馴染みの日本全薬工業株式会社様とベーリンガーインゲルハイム様にお願いし、1時間ほどのセミナーを行なっていただきました。
新型コロナウイルスの感染防止も徐々に緩和されている中ですので(当院では院内において今のところ不織布マスクのご着用継続をお願いしております。ご協力をお願いいたします。)、セミナーの参加特典に加え、おやつとして、お茶やお菓子(カズノリイケダのクッキー)のご提供も行われました。
今回のセミナーで取り上げた寄生虫は、フィラリア・ノミ・マダニという、わんちゃん猫ちゃんがメインで予防している3つのものについて。
“フィラリア”は犬糸状虫という名前ですが、犬はもちろんのこと、実は猫ちゃんにも感染する寄生虫なのです。
とはいえ、今では飼育されている猫ちゃんのほとんどが室内飼い・・。「お外に出ないから、予防の必要なんて無いんじゃないの??」と思われがちですが、
野良猫ちゃんと完全室内飼いの猫ちゃんを対象とした研究によりますと、双方のフィラリア感染率に差は見られなかったということです。
それでも、なぜわんちゃんより猫ちゃんのフィラリア症について馴染みが少ないかというと、猫ちゃんの場合、フィラリアに感染しても生体反応としてフィラリアをやっつけてしまうため、検査上なかなか検出しにくいのです。
ここで、
「ーーーーーちょっと待って。生体反応でフィラリアをやっつけられるなら、薬の投与なんて要らなくない??」と思われた方がいるかもしれません。
実はこの点がポイント。
原理はアレルギー反応と似ているのですが、
いくら体内に入ってきた抗原(アレルギーの素)を自分でやっつけられたとしても、それが徐々に体の負担として蓄積し、いずれ大きなアナフィラキシー反応として重篤な状態に陥ってしまうのです。
このため、猫ちゃんの場合も、アハフィラキシー反応が出ないように投薬により予め虫の感染を防いであげる必要があるのです。
馴染みはないけれど、実はとっても大切な猫ちゃんのフィラリア予防。ぜひ猫ちゃんを飼われている飼い主さまには覚えていてほしいと思います。
わんちゃんを飼われている方には、すでにご存知の方も多いかと思いますが、
改めて、このお薬はフィラリアという虫を駆虫することで“フィラリア症”という病気を予防する薬であって、蚊に吸血される時に入ってくるフィラリアという寄生虫の“感染”を予防するものではないということを再度ご認識いただければと思います。
駆虫薬の作用機序としては、蚊の吸血により注入されたミクロフィラリアが成長する過程で駆虫してくれるというお薬なので、
わかりやすくいうと、こちらはフィラリアに対しては駆虫薬なのです。
感染していた虫をまとめて駆虫するお薬となるため、「寒くなってきて、蚊も見られないからお薬はもういらないでしょ。」ということになると、過去1ヶ月以内の間に感染していた虫を落としきれず、フィラリア症になってしまうため、せっかく7ヶ月ほど投薬していた努力が最後の1回を投薬しなかったために無駄になってしまいます。(地域・気温の推移によって予防期間は異なりますので、7ヶ月はあくまで当院の1例となります)
処方されたお薬は、飲み残し、飲み忘れのないよう、指定された期間しっかり与えて下さいね!
そして今回のセミナーでとても興味深かったお話が、ノミの実験のお話。
犬1頭にノミを100匹感染させる実験を行った後、1時間後に一体何匹のノミを発見することができるか。という実験のお話です。
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結果、発見できたのはたったの5匹。 繰り返しますが、100匹中、たったの5匹・・・・・です・・・
つまり、飼い主さんが「ノミを1匹見つけた!」という時点で、すでに犬の体にはノミの成虫が20匹も潜んでいるというわけなのです。。。
想像しただけでゾワっとするお話ですよね。しかも、ノミのライフサイクルはたったの14日。2週間ほどで卵を産んで幼虫から蛹になり成虫へと成長するため、1匹成虫を発見した時点でノミファミリーはその何十倍もお家の中(カーペットなど)やわんちゃんの体に潜んでいることになります。(ノミの成虫1匹に対して、蛹はその2倍、幼虫はその7倍、卵はその10倍の換算です。)
ノミは感染してから1〜2日ほどで産卵をスタートするので、いかに予めの、予防が大切かということがよくわかりました。
そして最後は近年大変問題視されているマダニによる感染症。
ダニを媒介として感染する病気には、バベシア症、ライム病、日本紅斑熱をはじめ、SFTS(重症熱性血小板減少症)という、血を止める働きをもつ“血小板”が減ってしまう病気があります。(症状としては他にもさまざまあります)
このSFTSが最近とても多く、しかも致死率10〜30%と大変危険な感染症として注意が必要です。
マダニから直接感染することもあれば、わんちゃん・猫ちゃんを介して感染する危険性も高いため、飼い主さん自身も草むらに入る際にはマダニに噛まれないような服装でいることが大切であり、わんちゃん猫ちゃんも毎月の予防をしっかり行うことが大切になります。
キャンプやドックランに行く方はもちろん、普段のお散歩コースがコンクリート上という方でも、ワンちゃんは脇道の臭いを嗅ぐため、頭から草むらに突っ込んでいく仕草によりマダニをつけてしまうことはとても多いです。
昨年もお散歩に出かけただけでダニをつけていらっしゃるわんちゃんが多数いらっしゃいました。
院内で捕獲されたダニをジップロックに入れておいたところ、程なくして無数の卵を産んだマダニもいて、スタッフは震え上がりました。もう魚卵が食べられなくなるくらいなビジュアルでした・・・😭
お薬の投与を行うと、効果は約1ヶ月ほど持続しますが(ノミマダニの薬効としては、フィラリアと違い予防薬という認識でOKです)、決してマダニを寄せ付けない薬ではないため、マダニが体表に乗ってしまうことはあります。
マダニが吸血を開始して動物の体内の薬の成分を取り込むことによりマダニを殺す。という機序になりますので、もし万が一体にマダニの姿を見つけても、投薬済みの方であればは慌てる必要はありません!
数時間以内に死んでポロッと死んで落下していきます。
ダニは目の縁やお顔・お耳・足の指の間など皮膚の薄い・柔らかいところを狙って噛み付いてくることが多いですが、お腹や背中にももちろん寄生します。物理的対策としてはお洋服を着せてあげたり、お散歩の帰りの入念なブラッシング等で対策してあげて下さい。
そして万が一投薬されていない方でマダニに噛まれてしまった際は、決してご自身で無理に取ろうとしないでください。
マダニの顎はノコギリのような形状になっており、噛み付いた際に分泌するセメント様物質で口をガッチリと固定され、抜こうと思っても抜けないような状態になっています。
圧をかけたり、力を加えて引っ張ってしまうと、マダニのもつ細菌やウイルスを動物に噴射してしまうことになりますし、マダニの口だけ残して傷口が化膿してしまうことになりますため、
繰り返しになりますが、マダニを見つけた場合には決して無理に取ろうとせず、動物病院へご相談ください。そして何より、予防が大切です・・・・・
動物を介するSFTS感染で多い例が、弱っていた野良猫ちゃんを捕獲して感染/弱っていた猫ちゃんを動物病院に連れて行って動物病院のスタッフが感染という例です。
予防状況の不明なお外の猫ちゃんで弱っている子を発見した際は、ゴム手袋等を装着し、感染対策もしっかりした上で保護してあげてると良いと思います。また、動物病院へ来院される際も、危険性を考慮して病院側にその旨(保護した状況)をお伝えしておくと良いですね。
と、ここまで色々な情報を一気に書き込んでしまいましたが、総括すると、
ワンちゃんも猫ちゃんも、
◎ノミ・マダニ・フィラリアのうち、どれも一度感染すると後々大変なので、予防がとても大切であること!
◎フィラリアは駆虫薬、ノミダニは予防薬という認識で!
◎与えられた期間、正しく投薬してあげることが大切!
ということです。
予防期間は、冬に差し掛かる前までとなりますので、ご家族全員で今一度病気に対する理解を深めて正しく予防をしてあげて下さいね♪
〜ちなみに・・セミナー最後に確認された大切なお話〜
フィラリア予防薬は、要指示薬となっております。(要指示医薬品は、副作用が強いもの、あるいは病原菌に対して耐性を生じやすいもの等、その使用期問中獣医師の特別の指導を必要とするものが指定されているお薬です。)
一部ネット販売などで見かけるお薬は、輸入によるものですと製品名が同じでも、“日本国内で認可されていない成分”が含まれている可能性があり、万が一その服用により中毒症状を起こしても成分が不明なため、病態把握や中毒成分を追えず対処できない可能性がございます。
農水省のHPでも注意喚起されているように、動物病院外で横行しているお薬には実態が不明なお薬がございますため、飼い主の皆様は十分お気をつけ下さい。
【おまけ】
お茶菓子のほか、セミナーでご用意いたしました特典たち。
予防のお薬ご紹介
あっという間にフィラリア・ノミダニ予防の季節になってまいりました!
ワンちゃんを飼われている方は、フィラリア症についてはすでに定番のお話。すっかりお馴染みの病気かと思いますが、実は猫ちゃんもフィラリアはとっても注意が必要な寄生虫です。
しかし、なぜワンちゃんほどに馴染みがないかというと、血液検査等によるフィラリア感染の判定ができないため。
猫ちゃんの場合、感染していても気づかれることが少なく、突然死してしまうことがほとんどだからです。
猫ちゃんの場合も予防の季節になりましたら、毎月のお薬で予防してあげてくださいね。(猫ちゃんの場合は皮膚に付けるタイプのお薬になります)
今年は、猫ちゃん用のノミダニフィラリアのお薬で新しいものが登場いたしました。オールインワンでさまざまな寄生虫が予防できるのでおすすめです。
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さて、お次はワンちゃんのお話。
ワンちゃんの予防薬は猫ちゃんのように付けるタイプのものも存在しますが、大抵は飲むタイプのお薬が主流です。
企業さんも頑張って、毎月の投薬が楽しくなるように、美味しい味付きのお薬を開発してくださり、お肉タイプのものやビスケットタイプのものなど、さまざまなお薬が存在しています。
その中で当院でおすすめしている予防薬をご紹介いたします。
■まずは、お肉タイプのお薬であるネクスガードスペクトラ。
こちらのネクスガードスペクトラは“お肉タイプ”とお伝えしていますが、具体的にご説明すると、実際に使用されているのはビーフやポークなどのザ・お肉ではなく、大豆からできたお肉が使用されています。(今流行りの大豆ミートですね)
毎月の投薬を楽しみにしてくださっているワンちゃんも多いお薬です。
中にはあまりに楽しみにしすぎて、後でゆっくり食べようとどこかに隠してしまう子もいるというお話なので、飼い主様はワンちゃんが全部食べきったことを確認してあげてくださいね!
当院では一番人気のフィラリア・ノミダニのお薬となっています。
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そしてネクスガードスペクトラと同じくらい人気のお薬が、こちらのクレデリオプラス錠。
フィラリア予防シーズンを過ぎて、ノミマダニだけを予防していたいという方は、プラスじゃない、ただのクレデリオ錠で12月〜3月に投薬されている方も多いですね。
こちらのお薬はビスケットタイプのお薬で、ネクスガードスペクトラよりは若干小さめ。形はより普通のお薬に近いようになっていますが、美味しい味がついています。(ビーフフレーバー)
美味しい味がついている。と言っても、実際に私たちが食べたことのあるわけではないのですが、こちらも人気のお薬になっています。(フードなどでしたら実際にスタッフと試食することはあるのですが、お薬ですのでお試しできないところがもどかしいです。)
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そしてこちら、シンパリカトリオは、2022年から新発売されているお薬。
こちらはミートフレーバー錠となっており、成分的には豚由来のタンパク質が使われています。(クレデリオプラスも豚由来成分が使われているのですが、フレーバーとしてはビーフとなっています。)
苦味成分がないお薬で、ネクスガードスペクトラやクレデリオ錠に次いでご提案させていただいているお薬です。
いずれのお薬も、フィラリアに関しては駆除剤、ノミマダニなどの寄生虫に対しては約1ヶ月の予防効果継続のお薬となっています。
投薬期間はお住まいの地域によりますが、宮城県だと4月下旬〜11月下旬もしくは5月頭から12月頭までの予防期間になっています。フィラリアに対して“駆除剤”であることから、「最近暖かくなってきたからもう飲ませなくていいだろう・・・」という判断が適用しないため、決められた期間毎月1回しっかり飲ませてあげることが大切です。
フィラリア薬は要指示薬となっており、取り扱いは獣医師の処方の下となっておりますので、お薬に関してわからないことがありましたら毎年の検査の時にご相談いただければと思います。
また、いくら美味しいと言っても、中には上記のお薬に飽きてしまう子も中にはおりますので、そのような場合にもご相談いただければと思います。
痛いと言ってよ
2月の話題を出す前に2月が終わっていました。
3月からは健康診断キャンペーンを開催しています。今回も当院オリジナルファイルのノベルティをご用意してお待ちしております♪(一部の人には喜ばれている、ヘタウマファイルです^^;) ※数量限定なので、ご予約の方からお取置きしています。
さて、3月から動物たちの健康診断キャンペーンに向けて、2月は院長を始め、スタッフ全員と、スタッフの動物家族も健康診断を行いました。ちなみに院長&スタッフの健康診断は、医療モール内にあるタウンクリニックえんさんで行いましたよ🤗
人の方は年1回の健康診断が主流ですが、人よりも早く歳をとるワンちゃん猫ちゃんの場合は、最低年2回の健康診断が理想です。(毎季節の年4回という説もありますが、さすがにそれは難しいと思うので・・)
そして人の方でも動物の方でも、どれくらいの健康診断項目を行うかによって、結果の受け止め方は変わってくるかなと思います。
例えば、血液検査だけで評価できる病気もあれば、エコー検査やレントゲン検査を行わないと発見しづらい病気もあります。また、その時行った検査結果だけを見るのではなく、今まで行ってきた検査結果からどのように変化してきているか、今後どのように推移していくかを見ていくことがとても大切です。
健康診断の結果は、ぜひファイリングして見返せるようにしておくことをお勧めします。
院長の健康診断の結果も、若干注意しなければならない項目もあったので、妻は今後の経過に注意していこうと思っています。
↓そして我が家の大事な息子であるシハル君も、もうおじいさんなのでしっかり健康チェックを行いましたよ。
花が亡くなって、自分が一番の最年長者になったこともあり、気持ちが少し老けこんでいるシハル君・・。
せめて花と同じくらいの年齢までは元気で生きていてもらわなければ。と私たちも必死です。
昔さまざまな抗生剤による治療や長時間の手術なども経験したことや、“猫である”ということからも通常の血液検査に加え、今回もSDMAをチェックしました。
腎臓は沈黙の臓器と言われているように、70%などほぼ腎臓がダメージうけてからでないと血液検査上異常値として表れてこないのですが、SDMAは腎機能が25%低下した段階で数値として異常が表れてくるので、早期腎臓病の発見にとても役立つ検査項目です。
↓↓検査待ち中のシハル。
シハルは、元々穏やかな性格の猫なのですが、高齢とあって、体の節々が痛いので診察台から飛び降りようとせずじっとしています。
高齢猫ちゃんの約90%以上が変形性関節症を罹患していると言われていますが
中でも痛みの多く出る部分は肘と手首です。(次に腰付近。)
シハルがジャンプしない理由はこういう理由があるためなのです。
(ジャンプや飛び跳ねをすると痛みが響くので・・・)
しかしながら、こんなにも多くの関節炎もちの猫ちゃんがいると言われている中で、「体のどこかが痛そうで」という主訴でご来院される飼い主さんはとても少なく、
整形外科の内容で受診される猫ちゃんで多いのは、圧倒的に落下事故などが起こった後など、見た目からもハッキリとわかる脚の挙上(脚が地面につかない)・破行(びっこ)があってから。
慢性的な痛みがあると認識してご来院される方が少ないのは、猫が犬のように分かりやすい行動として痛みを表さないからなのです。
その点ワンちゃんはアピール上手なので、すぐに飼い主さんが気づいてご来院されるため、関節炎のサプリを継続している方もワンちゃんの方が圧倒的に多いです。
ここで、猫ちゃんを飼っていて・または飼われていた方で、高齢になってからびっこを引いていたことがある(びっこというのが差別用語とされていますが、ここではわかりやすいかと思いますので使用させていただきます。)と認識されていた方はどれほどいらっしゃるでしょうか?
おそらく事故等以外で猫ちゃんが足を引きずって歩いていたという姿を目撃された方はとても少ないはずです。
猫ちゃんが痛みとして表すのは、人が一般的に思い浮かべるような症状ではなく、
・寝る時間が多くなった
・ジャンプ力がなくなった(ジャンプしなくなった)
・高い場所から飛び降りることがなくなった
・爪研ぎの迫力がなくなった(このため爪がよく伸びている)
・トイレを変なところでするようになった
・グルーミングが疎かになってきた(皮膚の状態が悪くなった)
・怒りっぽくなった(人に触られるのを嫌うようになった)
などです。
特に一番上の“寝る時間が多くなった”は、「歳だからなしょうがないのかな・・」と思われがちですが、寝る時間が多くなるのは、夜間あまり熟睡できていない証拠で、すなわち体の痛みがあって度々起きてしまうからなのです。
ジャンプや飛び降りをしないのも、子供の頃のようなはしゃいだ気持ちがなくなったからではなく、手首のスナップを使うときや着地の時に負荷がかかって痛みが強くなるからです。
爪研ぎも、痛みのある部分を激しく使いたくはないですし、トイレもわざわざ段差のあるところを跨いでするよりかは、行きやすい場所でしてしまえ。と思うわけです。
体を捻っての毛繕いも、痛い部分を触られることも、想像すると痛みがある状態で積極的にしたいと思うことではないですものね・・・。
とはいえ、関節炎の猫ちゃんが多いと言っても、猫の投薬は一苦労なので、サプリメントを継続するにも飼い主様にとって大変なお話。。。
そこでつい先日発売されたのが、猫の変形性関節症による痛みを抑えるお注射薬である“ソレンシア”というお薬。
こちらのお注射薬は、世界初・唯一の作用機序で痛みを抑えてくれるお薬で、月1回の投薬で済むため、猫ちゃんにとっても飼い主様にとっても、通院の負担・投薬の負担がだいぶ少なく済むお薬となっています。
猫ちゃんの体や精神的負担を考えてもとても良いお薬だと思います😊
物言わぬ動物たち。その中でも特にアピール力が控えめな猫ちゃんのために、「猫の関節炎はとっても多い」ということだけでも是非覚えていていただければと思います。
当院には猫ちゃんの変形性関節症の痛みチェック表をご用意しておりますので、ぜひご自宅の猫ちゃんの関節炎チェックにお使いいただければと思います。(パンプレット等見つからない場合はスタッフまでお声がけください)
ちなみに、我が家のシハルも早速このお注射を接種しました。
接種後、院長から「最近調子乗ってる」と言われるくらいまで好調な気配を醸しています。
おやつ付きセミナー
本日バレンタイン直前ということで、お菓子つきバレンタインセミナーを開催いたしました!(珍しく当日投稿出来ました^^;)
題材は、ワンちゃん猫ちゃんが食べては危険な食べ物について。
救急で来院される案件で多くを占めているのが“誤飲”。
その中でも、「子供のお菓子を勝手に食べちゃって!」「お父さんのおつまみを勝手に食べてしまって・・」という内容がとても多いのです。
しかも、誤飲の起こる時間帯というのが、ご家族が帰宅されてご飯の用意をしていたり、ご飯を食べ終わってお菓子をつまみ始める時間(それが、動物病院が閉院しかける(それか閉院後)夕方6時〜7時前後)に集中します。
今回のセミナーでは、実際にわんちゃん・猫ちゃんの誤飲としてあったお菓子や、成分の入ったおやつを飼い主さんにプレゼントさせていただきました。
それを元にどういった症状が出るのか、対策はどうしたら良いのかなどを一緒に考えてもらいました。上のおやつはご家庭でよくあるお菓子かと思います。
飼い主さんだけ美味しいおやつを食べていては、きっと不満の出てくるワンちゃん猫ちゃんもいるかもしれないので(?)、おうちでお留守番していてくれているワンちゃん・猫ちゃんたちには別なお土産(おやつ・パウチ)の詰め合わせをプレゼントさせていただきました!
ロイヤルカナンさんのトリーツはさまざまな種類があり(欠品中の満腹感トリーツは今回ご準備できなかったそうです)、その子の状態によって選べるようになっています。猫ちゃんは尿路系のおやつのみになります。
セミナーは、お子さんでもわかりやすい内容で、時折クイズも出されながら、飼い主さん参加型で進行いたしました(^-^)
セミナー後の質問タイムでも、積極的に質問してくださり(毎回セミナーでは質問してくださる飼い主さんが多くてとても嬉しいです!)、飼い主さんがワンちゃん・猫ちゃんのことを真剣に愛情深く飼われていることがとてもよく伝わりました。
人間の食べ物は、ワンちゃん猫ちゃんにとっては少量でも致死的になることがあるので、そのような事故がないように過ごしていければと思います。しかし、もし万が一誤飲誤食をしてしまった際は、“様子見”より先にかかりつけ動物病院にすぐ相談してくださいね!
ちなみに来月も、別な内容でセミナーを計画中です!来月は3月だし、皆さん忙しいかな・・・??
是非お時間ある方は参加していただけると嬉しいです!!!
茶色が増えて
もう何ヶ月も前のことで、すでに既知の方もいらっしゃるかと思いますが、花が亡くなり新しい茶トラの子猫をお迎えした後に、実はもう1匹茶トラの家族が増えました。(すでに私自身どこかで話題にしていたかどうかもわからなくなるほど)
それは9月中旬頃のお話で、
穂垂(8月にお迎えしたオスの茶トラ)の授乳が終わり、母親がわりとしての仕事もひと段落か。と思っていた時のこと。
うちにアルバイトに来ている看護学生の子から、夜中に臍の緒のついた状態の子猫を拾ったとのことで院長に連絡があり、ちょうど次の日?くらいに出勤予定だったので病院に連れてきてもらい、そのまま我が家にお迎えすることとなったのです。
上の写真はしばらく経ってからの写真なのですが(右の方です)、
保護した時は、まだ臍の緒もついており、目も開いておらず、生まれて1〜2日?という状態で、初乳も飲めていたのかすら心配なほどでした。
お迎えして以降、数時間おきにミルクをあげ、スクスクと成長し、今では立派なレディにまで成長しました。
名前は、子供たちが音を提案し、私が漢字を当てました。 蜜季(ミツキ)といいます。女の子です。
穂垂は、お迎えしてすぐから、新しい子に興味津々で、ずーー〜っと早く一緒に遊びたいと周りをソワソワしながら蜜季が隔離から解放されるのを今か今かと待ち望んでいるようでした。(今では1つの茶色い塊となってドタンバタン激しく遊んでいます。)
至花は昔から誰とでも仲良くなる穏やかな子なので、猫ファミリーの長として、どの子にも面倒見よく接してあげています。
そう。どれだけ押し潰されても、ケッシテオコラズ イツモシズカニワラッテイル。。。
至花はそういう男なのです。
一方三毛猫スンミ(寿住;すずみ)はというと、、、
あれだけ自分は花や至花に優しく迎えてもらったのに、自分が迎える立場になると恩を忘れ、一人だけ集団から孤立しています。どうやら茶色組のことはあまり快く思ってはいないようです(^_^;)
それでも、茶色の2人があまり空気を読まないタイプの猫なので、嫌われても嫌われても果敢に遊びに誘ったりしている時があります(笑) 何度抵抗してもへこたれない2人に、半ば諦めモードのスンミ。たまに気が向けば遊びに付き合っている場面も見られます。
というわけで、我が家は現在4匹の猫にまで家族が増えました。茶トラの猫が欲しいなと思ってはいたものの、まさかこんなに一気に2匹も増えるなんて。びっくりです。去年は茶トラの出生率が多かったような気がします。
これからNew Faceもたまに登場すると思いますので、皆様どうぞお見知り置きください。
それは食べ物ではありません
1月25日の雪景色!
今年は全然スタッドレスタイヤの活躍がないなぁ・・・と思っていましたら、1月下旬になってようやく冬らしくなりました。
雪の降る中お散歩しているワンちゃんを見ると、防寒対策をしていても寒そうにトボトボ歩いている子、何も着ていなくても積もった雪に突進していき、その中でヒャッホーイ!と飛び跳ねて喜んでいる子(主に柴犬さんが多い!)がいたりと普段見慣れない光景に、動物たちの反応は様々。
猫ちゃんに至っても、積もった雪の中で遊んだ子もいたみたいですよ!(猫ちゃんの飼い主さん談)
去年は雪が積もった後に多かった症例は“下痢”でした。
単に気温が低くなって身体が冷えたから。ではなく、雪を食べて遊んでいて、それが原因でお腹を壊してしまった子が多くいた印象でした。秋も同じような現象があり、落ち葉を食べて遊んだせいで、土壌の中の菌が原因の下痢を起こした子が多発しました。
楽しい季節の現象も、うっかりすると体調不良の原因になってしまいますので、飼い主の皆様はどうぞワンちゃんのお外での遊び方に十分お気をつけください。
(まぁ雪国育ちの私も、小さい頃は屋根から垂れ下がったツララを舐めたり、雪をかき氷に見立てて食べたりしていましたが、今考えるととんでもないことをしていたなぁ・・・と思います💧)
そしてこの寒い時期は、野良の猫ちゃんが温まったエンジンルームやタイヤの間で暖を取っている可能性があるので、ぜひ乗車時には車のボンネットをバンバンしてあげてくださいね。
再来
何が再来かって・・・
値上げです↓↓↓
お知らせしていたとおり、
2月からまた、人間の食品だけでなく動物関係のフードや医薬品ケア用品等の再値上げが予定されています。
しかしながら、原材料費が高騰しなくても、その輸送費だったり水光熱費も値上がりしているので商品を管理する費用も上がるため、やむを得ないですよね。
とはいえ、フードは毎日消費するものなので、新たな値上げ予定が通達された時に、さすがに思いあまってフードメーカーさんに、失礼ながら「こんなに値上げするの?!なんとかならないの(泣)???」と言ってしまったほどですが・・・
作る側としては、『良いものを届けたい。』『このご飯(ケア用品・薬品)を使って動物たちが健康であってほしい』という想いが強ければ強いほど、やはり質は落とせないという結論になるのは当然なのかなとも理解できます。
この昨今の情勢で心がけたいのは、“真に価値のあるものを見極める”ということです。
例えば食品・医薬品・サプリメント関係のものは、保管する湿度や温度、衛生面に十分配慮する必要があります。(前提として販売や処方するのに必要な資格もあるでしょう。)
保管にかかる費用を削ってしまってはいくら安く提供できたとしても品質が落ちてしまい、本来求められている機能を得られないだけでなく悪影響を及ぼしマイナスとなってしまいます。
価格だけを見ていてはわかりきれない、計り知れない、努力や苦労やコストや付加価値が詰まっているものをいかに正しく捉えるか。
管理一つを取っても、しっかり行なわれているのか、知識のある人が責任をもって正しく販売しているか、販売した後の相談に乗ってくれるかどうか。そのようなところも目には見えない大事な“商品の価値”です。
フードの中には、原材料である家畜のご飯(遺伝子組み換えを使わないetc)や育て方(成長促進剤を使わないetc)、まで気を配っているフードもあります。
毎日消費するものの値段が上がるということは確かに『え・・』とナイーブな気持ちになってしまうのですが、それにより、“健康な体を作ってあげたい”というメーカーさんの想いが響きづらくなってしまわなければいいなぁと願っています。
早く、人間も動物も不安が少ない毎日が送れますように。
くさか違い
今日は、当院開院以来たびたび起こるお話を・・・
当院は、みなさん知っての通り、院名が “くさか動物病院” ですよね。
日下院長がやってる病院だからわかりやすく“ くさか動物病院 ”と命名したのですが、
実は、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、同じ病院名の動物病院が埼玉県にもございまして・・・
開院以来、埼玉県の方の病院と間違えられてたびたびお問合せがございます😅
LINEのメッセージで、見覚えのない患者様から「おせわになりました」の、ご丁寧なメッセージが届いたり、埼玉の病院で行なっている治療法についてのお問合せがあったり、
逆に当院の木曜午前の予約を取ろうとして、埼玉のくさか動物病院さんの方で予約を取っていたり・・・
(当院の予約診察は木曜午前だけです。現段階では基本的にその他の日は予約制ではございません。)
その他、「本日or近日来院予定」とのことでご連絡をいただいていて、その後何も音沙汰なく、ご連絡後いらっしゃらない方がたびたびだったり。。
極め付け、年末に驚愕したお話のことですが、
いつもお世話になっている業者さんが来院され、注文内容について直接確認したいとのことで私が呼ばれ、担当の方からパッと見せられたFAX用紙を見たところ、うちの院長の文字でしたので(スタッフの字であればスタッフに確認するのですが)、『あぁ、うちの院長が書いてFAX注文をかけたんだな。』と思い、内容を確認しに院長のところに行ったのですが
うちの院長は「え?そんな注文したっけ?」という、なんだかよくわかっていない様子。診察が終わってから対応するように伝えて私はその場を去ったのですが、後ほど院長がその業者さんが持っているFAXを確認したところ、埼玉のくさか動物病院さんによる注文用紙だったというオチ。
その話を聞いて、「ちょっと待って!!だってあの字は間違いなくあなたの字でしょ?!!」と、耳と目を疑いました(笑)
スタッフにFAXの字を確認してもらっても、「え??コレ、(うちの)院長先生の字ですよね??」「だってだって、このkusakaの書き方だって一緒だし! (うちの)日下先生が書いたとしか思えない!!」という、スタッフまでザワザワする始末。
そのFAXを、埼玉の日下先生が書いたのかどうかは不明なのですが、まさかここまでの勘違いエピソードが出てくるなんて・・・別なスタッフさんが書かれたとしても驚きです。
2022年最後にして最大のビックリ事案でした。
ちなみに、埼玉の方の先生は我々の6個上の大先輩なのですが(大学は違うようです)、卒業してからご自身の病院を開院するまでのスパンも一緒ですし、なんとなくですが、雰囲気も似ているような???(もちろんあちらの先生の方が素敵そうな雰囲気ですが!)
距離が離れていますし、コロナ禍でセミナーもオンラインのものが多くなってきているため、直接お会いする機会はほぼほぼないかと思いますが、いつかどこかでバッタリ・・。なんてことがあったらいいなぁと私が勝手に思っております😆
(ちなみにうちの院長は以前、「埼玉の患者さんから連絡がありましたよ。」という事をお伝えするため、あちらの日下先生の病院にお電話かけたことはあります。)
というわけで!!
双方の病院取り違えには十分ご注意くださいね!
迷子対策
新年になってからすでに1ヶ月の半分が過ぎました。
すでにHP新着情報やインスタでもお知らせをしておりますが、迷子の猫ちゃんを探しているというお問合せが続いております。(1名は南光台、1名は東向陽台です)
どうかどうか、無事に二人とも見つかりますように・・・
猫ちゃんが逃げ出してしまった場合、その子が使っていた臭いのついた猫砂をお外に置いておいたり、ご飯を温めて香りが立つようにした状態で置いておくと、臭いを頼りに戻ってくる場合もあります。
ただし、外に出て警戒心が強くなった状態で捕獲となっても、再び逃げられてしまったりとなかなか難しいものがあるため、捕獲機を貸し出ししてくださるところにご相談してみることをおすすめします。
また、誰か知らない人に保護されてそのまま飼われたり、譲渡されてしまう場合などもありますので、マイクロチップの装着をおすすめいたします。(ペットショップやブリーダーさん経由の子だと今では大抵装着されていますが、装着されただけで登録まで進んでいないと飼い主様情報が不明のままとなります。是非マイクロチップをつけたら登録まで完了してあげてくださいね。)
マイクロチップは、GPSのような機能はありませんが、首輪のように外れる心配もありませんし、どこどこの誰々に飼われている〇〇という子です!という情報が消えることなく記録されるものです。
大抵保護された際は、動物病院だったり保健所に持ち込まれるパターンが多いですが、どちらの場合もマイクロチップの有無は確認してもらえます。マイクロチップが付いていると“この子は飼い猫だったんだね”と認識してもらえるので、お家に帰れる可能性がグンと上がります。
最近では、首輪にApple製品のAirTagを付けているワンちゃん・猫ちゃんもチラホラお見かけするようになりましたが、AirTagは外れてしまったり、近くにiPhoneがないと居場所検知できなかったり(誰かしらのiPhoneがあればいいらしいですが)という若干の不便さもあります。
できればどちらかだけでなく、誰からも確認できる首輪に名前や連絡先を記入し(これにプラスAirTagもつけたら、なお心強いです!)、なおかつマイクロチップも装着すると良いですね。
また、
ワンちゃん・猫ちゃん両方注意しなければならないことですが、
お散歩中や脱走時に、道端に毒の入った餌が撒かれていて、それを食べてしまって瀕死の状態になってしまったり、
農薬散布の時期などはその影響から体調悪くなって戻ってきたり、
人懐こい子の場合、悪意のある人に連れ去られてしまったりという事件も悲しいことに存在するため、お外に出る際は十分気をつけなければなりません。
このため、ワンちゃんも、ロングリードでのお散歩は飼い主さんも咄嗟の出来事に反応するのが遅れてしまうため、使用時には細心の注意が必要です。ぜひリードは飼い主さんの手の届く範囲など管理できる長さでのご使用をおすすめいたします。
まだ1月ですが、春先暖かくなってくると、脱走する子や、控えていたお散歩を再開する子が多くなります。
ぜひ身の回りの道に不審物がないか(なぜか落ちているお菓子やお肉などは要注意)、万が一脱走した時の対策はなされているか、是非ご家族と話し合う機会を設けてみてもいいかもしれません。
↓病院の鍵を無くすと大変な事になるので、私もつけているAirTag(エアタグ)。
これはGPS機能があって、アプリ上から“探す”機能で、どこにあるのか示してくれます。音を鳴らすこともできるので、部屋の中で具体的に探し当てることもできます。(ただし、小さーーい音しか鳴りません・・・涙)